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My destiny 8

金曜日。


会社を定時に上がって、スーツから持ってきた服に着替える。
この服は会社帰りに買いに行ったんだ。


薄いピンクのボートネックのニットにミモレ丈の黒のフレアスカート。
靴は黒の5センチヒール。
光沢があって、後ろにリボンがついてて可愛いの。


あたしにしてはちょっと気合い入れすぎ…?

リップも引き直して、準備万端。


9時より少し早くメープルのバーに到着する。


「お一人ですか?」

「えーっと、司さんと待ち合わせしてて…。」

「こちらへどうぞ。」


バーテンさんに案内されたのはバーの中にある個室。

バーテンさんはノックをして、「お連れ様がお越しになりました」とあたしに中に入るように手を指し示した。


「ごめん、遅かったよね。」

「いや時間前だろ。」


ブランデーのグラスを持っている左腕の高級そうな時計をチラリと見て、ふっと笑った。


「来てくれないかと思ったけどな。」

「ふふふっ、自信満々にみえるのに案外弱気なんだね。」


司の横に座って少しして、バーテンさんが飲み物を持ってきてくれた。


「これは…?」

「おまえの。」

「ワイン??」

「いや、ポートワイン。」


そう言った司の顔が少し赤い??


「飲んでいいの?」


少しいたずらっぽく聞いてみる。


「ああ、いや・・いいんだ。」


ふふっ、可愛い♡
躊躇いもせずに、ポートワインを一口飲む。


「わあ、美味しい!」


司は固まったまま。


「おーい、司くん??」


目の前で手をひらひらしても動かない。


「ねぇ、司。あたしと付き合ってくれる。」


そう耳元で囁くと、ハッと我にかえる。


「今、何て言った?」


クスクスっと笑って、もう一口ポートワインを飲む。


「それが答えか?」

「うん。先週、彼氏と別れたばっかりだけどいい?」

「ダメな訳ねぇだろ。」

「よかった。」


司は、はぁ〜っと大きく息をついてから、ウィスキーを一口飲んだ。


「正直ダメかと思ってた。」

「嘘っ、あんなに自信満々だったじゃない。」

「仕事ならどうにでもなるんだが、恋愛なんてした事ないからな。」

「そっか。」


なんだか司はまだ不安そうな様子。


「なぁ、聞いていいか?」

「ん?」

「何でOKしてくれたんだ。」

「んー、誠実そうで可愛かったから。それから、嘘はつかないって信じられたからかな。」

「それだけか?」

「うっ・・・司とね、Hして全然嫌じゃなかったから…。」

「肌が合うってやつか。」

「そうなのかな?あたし今までね、Hするのが怖かったし嫌悪感があったの。あの時、カシスソーダをあたしに選んでくれた司ならシてもいいかなって思ったんだ。だから自分の直感を信じてみようかな…と思って。」

「それを言うなら俺もか。つくしを見たときに初めて女が欲しいって思ったから。」


ふふふっ、お互い運命の人だったりして。



いつも応援ありがとうございます♡

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ポートワインのカクテル言葉は『愛の告白』
このワインを飲めば『愛を受け止める』意味になります。
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My destiny 7

週末は、元彼からもらった物を整理して…勿体無いけど、一緒にお茶でもを飲もうと思ってたマグカップも捨てちゃった。

大丈夫だとは思ったけど予定通り、生理が来て安心しちゃった。

司のお陰なのかな…思いの外引きずらなくて、月曜日は何も無かったかのように仕事に行ったんだ。


あ…今日は会議があって、元彼も来るんだった。

いまいち気乗りしないまま会議室に向かうと、バッタリと会ってしまった。


「お世話になります。お疲れ様です。」


と当たり障りのない挨拶をして、逃げるように会議室に入る。
あれ、なんか会議室の雰囲気がピリピリしてる…。


「牧野さん、今日は社長が会議に出席されるそうよ。」

「えっ、そうなんだ…。」


気の乗らなかった会議も社長が来るとなると、気分が上昇する。
だって、社長はあたしの憧れなんだもん。


あたしの発表が終わる。


「牧野さん、良くできてるわ。その案で進めてちょうだい。それから、材料はA社じゃなくてB社から発注するように。」

「ですが、社長!!」


社長に反論を唱えたのは、A社の営業マンの元彼。


「あなた、自分の行いをよく考えてみるのね。各営業先で女の子に手を出してるそうじゃない。営業は信頼第一なのをお忘れなようね。」


社長の話を聞いて、ガックリと項垂れる元彼。


「この先、あなたは必要ないわ。部屋から出て行って頂戴。」


力の入らない元彼を、社長の秘書が抱えて会議室の外へと出した。


「牧野さん、話が折れちゃってごめんなさいね。」

「いえ…。」

「この案は、専務である息子の司がリーダーとなって動くから、よろしく頼みます。」

「はい、社長。」


司って名前にドキッするけど、あの司とは別人だよね。


✳︎✳︎


「A社の営業って社長に切られたんだろ。」

「らしいぜ。あちこちの営業先で、女の子に手を出してたんだって。」

「道明寺でも数人いたらしいぜ。」

「マジか?最悪だな。」


しばらく、契約を切られたA社の営業マンの話で持ちきりだった。


この情報を社長に流したのは俺。

つくしと別れた後、彼女の話を元に男を調べた。
調べたら、出てくる女の数は半端ねぇ。
初めてをあんな奴にやらなくて正解だぜ。


「営業といえば。営業部の牧野さん最近可愛くなったよな。」

「ああ、そうかも。元々可愛かったけど、少し色気が増した気がする。」

「彼氏でも出来たんじゃない。」

「あんな可愛い子が彼女なんて羨ましいよなぁ〜。俺がもう少し若ければ…。」

「あはは、そうだな。」


牧野・・・ってつくしの事だよな。
つくしは社内ですこぶる評判がいい。
来週に企画が動き出す前に、何としてもつくしを彼女にしたい。。



いつも応援ありがとうございます♡

My destiny 6

「えっ!!!つくし本当なの?」

「うっ…うん。」

「その人カッコよかった?」

「うん・・・まあ。」

「で・・・どうだったの?」

「ちょっと痛かったけど、その・・・よかったの。」

「そっか、良かったね。」


優紀には、ずっと元彼とHができない事を相談してたんだ。

いつも、あたしがシたいって思わないんだったら無理しないでいいよって言ってくれたの。


「結局はさ、元彼とは合わなかったんだよ。そういう運命だったと思いなよ。」

「うん。」

「でも、なんでその人だったの?」

「わかんない。でも、この人ならいいかなって思ったの。」


そんな事を言ってる自分が恥ずかしい。


「その人とはどうなったの?」

「一目惚れだから付き合って欲しいって言われた。」

「つくしの気持ちは?」

「わからないの。彼はすっごくお金持ちそうだし、モテそうだし、あたしなんか釣り合わないよ。」

「なんでその人とHが出来たのかとか、周りのごちゃごちゃした事全部無くして、ゆっくり考えてみたら。」

「うん。そうしてみる。」



やっぱり頼るべきは優紀だわ。
少しモヤモヤした気持ちが晴れる。


「そのワンピース似合ってるね。つくしにしては珍しい感じだよね。」

「その彼が準備してくれたの。」

「つくしの事、よく見てくれてるんだね。」

「うん…。」


その後も、朝のスタ○には似つかわしくない話を優紀に聞かれ、赤面ものだった。


結局、1時間ぐらい話をしてスタ○を出る。


「せっかく可愛い格好してるんだから、買い物に行かない?あ…でも、初めての後って歩くの大変だよね。」

「なっ・・・// 大丈夫だから。」


正直言うと、まだ違和感が半端ない。


「じゃあ、デパート行こう。化粧品買いたいんだ。」

「うん。」


優紀に付き合って、化粧品売り場を見ていると、口紅に目が止まる。

『ティーローズ』って言う色で、あたしが普段使ってる色よりワントーン濃い目。
美容部員さんに勧められ、つけてみると少し大人っぽく見える。


「その色いいね。つくしに似合ってる。」

「そうかな?」


よくお似合いですよ、と美容部員さんにも言われて買っちゃった。


その後は、服を見たり雑貨を見たり下着も欲しかったんだけど…身体中に残るキスマークのせいで諦めちゃった。



いつも応援ありがとうございます♡

My destiny 5

翌朝、シャワーを浴びて昨日着てた服を着ようと思ったのにどこにも無い。


バスローブを着て部屋を出ると、司は起きていた。


「あの〜、あたしの服は…。」

「ああ、クリーニング出したからこれ着ろよ。」

「あっ、ありがとう。」


紙袋を受け取り部屋に戻って着替える。

袋の中にはハイブランドのワンピース、下着や靴まで入っていた。

着替えて部屋を出ると、


「いいな。よく似合ってる。」


とっても嬉しそう。


「あのっ、この服クリーニングしてお返しします。」

「いらねーよ。つくしの初めてをもらったお礼だと思ってくれよ。」

「でもこんな高いもの…。」

「返してもらっても捨てるだけだから、気にするな。」

「えっと、ありがとう。」


いいのかな…。

この部屋もめちゃくちゃ高級そうだし、司ってお金持ちなのかな。


「メシ用意させるから食って帰れよ。」

「はい…。」


司が準備してくれた朝食は美味しくっていっぱい食べちゃった。
あたしが食べてる姿を司はコーヒーを飲みながらずっと眺めてたんだよね。


その姿が、なんだか幸せそうで「見ないで!」なんて言えなかったんだ。


ご飯を食べ終え、クリーニングをしてもらった服を受け取り帰ることにした。


帰り際、「なぁ、つくし」と呼ばれて振り向いた瞬間、グッと身体を引き寄せられキスをされる。

昨日の情事を思い出させるかのようにねっとりとあたしの口内を味わうかのようなキス


「んっ、んんっ・・」


ぼーっとしてきたところで唇を離され、


「俺が欲しくなってきただろ?」


そう耳元で囁かれる。


「もうっ!!」


胸をドンと叩こうとするのを躱される。


「また金曜日にな。」

「うん。色々ありがとう。」



✳︎✳︎


司と別れて、まっすぐ一人暮らしをしているアパート帰ろうかと思ったんだけど、優紀に連絡をする事にした。


『優紀、今から出てこれる?』
『いいよ。どうしたの?』
『ちょっと話を聞いて欲しいんだ。』
『OK!30分後、いつものスタ○でいい?』
『よろしく』


スタ○でバニララテを頼んで優紀を待つ。


「ごめんね、待った〜?」

「あたしが急に呼び出したから…。飲み物頼んできて。」


優紀はカフェラテをオーダーしてカップを持ってきた。


「で、話って?」


昨日、別の彼女に子供が出来たからと彼氏に振られた話をした。


「そうなんだ、振られた割には元気そうなんだけど。」


元彼が去っていった後に、バーで出会った人をあたしから誘ってシちゃった事を話した。



いつも応援ありがとうございます♡

My destiny 4

彼氏に振られた勢いだったのかもしれない…。


バーであたしに『カシスソーダ』を奢ってくれた彼に『モヒート』のお返しをした。




ドラマで使われてたのをキッカケに、色々と調べた『カクテル言葉』


まさか自分にドラマみたいにお酒を奢られるなんて思っても見なかった。


今日こそ…彼氏と初Hだなんて思っていた日に、振られてしまった。


彼はあたしとじゃなくても良かったんだ…。

そう思うと、なんだか別れはすんなりと受け入れることができた。


それでも、彼氏の変化に気がつかなかった自分が情けなくって、悔しかった。


そんな時に、司から奢ってもらったカクテルは『カシスソーダ』

カシスソーダのカクテル言葉は『貴方は魅力的』


悲しい気持ちも悔しい気持ちも吹っ飛んじゃった。


お返しに『モヒート』を。

カシスソーダをあたしに奢ってくれた彼なら意味わかるよね?

モヒートのカクテル言葉は『心の渇きを癒して』


その意味を理解した司は、あたしの隣に座った。
なぜか彼なら大丈夫って思ったんだよね。


あたしの初めては、司によって優しくそして情熱的に進められていった。
愛されてるんじゃないか…って勘違いするほど。


ヒニンをしてなかったのには、びっくりしたんだけど、今日は安全日…だから心配ない。


初めて会ったのに、結婚したいと言う彼。

真剣な様子だから嘘だとは思えない。


あたしと付き合いたいって懇願する様子は捨てられた仔犬みたいで無下に出来なかった。

帰ると言うあたしに、遅いから泊まっていけ…と、別のベッドルームを提供してくれた。


部屋のドアに鍵を掛けて、シャワーを浴びて、寝ようと思ったんだけど、色んなことがありすぎて寝付けない。


お水でも飲もうと、部屋を出たらソファに座っている司。

司もシャワーを浴びたらしく、髪がストレートっぽくなってて、色気が増していてドキッとした。


「どうした?」

「あっ、喉乾いたからお水もらおうかと思って。」


司は立ち上がって冷蔵庫からミネラルウオーターのボトルを持ってきてくれた。


「ん。」

「ありがとう。隣に座ってもいい?」

「ああ。」

「なんだか目が冴えちゃって。」

「映画でも見るか?」

「ん…大丈夫。少し話してもいい?」

「いいぞ。」


司は、あたしが話す、元彼のこと、家族のこと、仕事のことなんかを時には笑いながら聞いてくれた。


「つくしの会社はどこなんだ?」

「道明寺HDだよ。営業部にいるの。」

「へぇー、優秀なんだな。」

「歳は?」

「24歳。今まで処女だって引くでしょ?」

「俺だって25歳の今日まで童貞だったぜ。」

「嘘っ??すごく慣れてるのかと思った。」


司が初めてだなんて信じられない。

だってそんな感じしなかったのに。。
カッコいいしモテるだろうから、女の人には困らなさそうだよ…ね。


「今まで女なんて嫌いだったんだよ。でも、つくしを見た瞬間、どうしても欲しいって思ったんだよ。」

「そうなんだ…。」

「弱味につけ込むように抱いちまったけど、俺、本気だから。」

「今日のは、あたしから誘ったでしょ。」

「来週の金曜の夜9時、メープルのバーで待ってるから返事くれるか?」

「わかった。考えてみるよ。」


そう言ったものの、部屋に戻って眠れない夜を過ごした。



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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
文才もなく、のんびりペースですがよろしくお願いします。

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