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beautiful future 4

2019.04.21 09:00|beautiful future





「かえでちゃん、おきて!!」


ペチペチと可愛い手で顔を叩かれて起こされる。


「おはよう。早いのね。」

「もう5じだよ。ひこうきいっちゃうよ〜!」

「大丈夫よ。お庭から飛行機に乗れるからね。」

「うそ〜!!すごいねっ!」


朝からテンションが高く、走り回っている。


「ほら、お母さんのところで着替えてらっしゃい。
朝食は飛行機で食べられるようにしてあるから。」

「はぁ〜い!!」

パタパタと走って部屋を出て、
廊下にいたメイドたちに「おはようございます」
と挨拶をして回ってたらしい。


人見知りをしない明るい子。

つくしさんのお陰ね。
そんな事を思いながら、着替えて旅の支度をする。



部屋を出ると、メイドが

「おはようございます。美来お嬢様が玄関でお待ちです」

と声を掛けてきた。


玄関に行くと、昨日と同じように髪を三つ編みに結って麦わら帽子を被ってワンピースを着た美来ちゃんとつくしさん。


「楓さん、おはようございます。
昨晩は美来がお世話になりました。」

「いいのよ。私も楽しかったわ。
さぁ、行きましょうか。」


裏口から邸を出ると、プライベートジェットの準備か整っている。

「わぁ〜!おにわにひこうきがあるなんてすごいねぇ〜!!」

「階段気をつけて。」

「はーい!いってきま〜す。」


メイドや執事達に手を振って、タラップを登って行った。





**



プリンスエドワード島では、
『グリーンゲーブルズハウス』や
赤土の大地を歩いて沢山の灯台を巡ったりして
『赤毛のアン』の世界をどっぷりと堪能した。


青い海、そこに映える白い灯台、
そして田園風景や街並みもとても素敵で、
旅の間のんびりと過ごした。


美来は、初めて食べたロブスターにハマりずっと食べ続けていたんだ。
シーフードもお野菜もとっても美味しくて、
食事の時間も楽しかった。



3日間のプリンスエドワード島。

美来は大満足して、帰りの飛行機では眠っている。


「楓さん、ありがとうございました。
美来もとっても喜んでて思い切ってこちらに来てみて良かったです。」

「そう。またいつでもいらして。
私も、おばあちゃんの真似事が出来て楽しかったわ。」

「はい。」

「主人がヨーロッパから帰って来てるらしいの。
一緒に夕食にしてもいいかしら。」

「はい。ぜひ、ご一緒させて下さい。」


楓さんのご主人…道明寺HDの会長さんって言ってたな。
どんな人なんだろう。

楓さんが素敵な人だから、
きっとご主人も素敵な人なんだろうな。



お邸に飛行機か到着し、
荷物を部屋に持っていき寛いでいると、
夕飯の準備ができたとメイドさんが呼びに来てくれた。

美来と一緒にダイニングに行くと、
すでに楓さんとご主人が席に座っておられた。


「初めまして、牧野つくしです。それから娘の…」

「まきの みくです!」


ペコッと頭を下げた。


「ふふふっ、元気で可愛いお嬢さんだね。
私は、道明寺要です。」

「かなめくん?」

「美来っ、失礼だよ。」

「いいんだよ、つくしさん。
美来ちゃん、要くんって呼んでくれるのかい?」

「うんっ。」

要さんは、現在ヨーロッパを中心に仕事をしてて、
こちらには時々しか帰れないそう。

要さんが話して下さるヨーロッパの話に美来は釘付けで…


「また、遊びにおいで。」


と最後には、遊びに行く約束をしていた。



デザートを食べながら談笑していると、
ダイニングの入り口のドアがガチャっと開いた。

ドアの方を見た美来が
「あっ!!」と言ってドアの方へ走り出した。





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beautiful future 3

2019.04.20 09:00|beautiful future





キャッキャッと楽しそうに私の部屋に入って来た美来ちゃん。

このままだと眠れるのかしら…と思ったけど、


「明日、早起きだから寝ましょうね。」

「はーい!かえでちゃん、ごほんよんでくれる?」

「いいわよ。」


美来ちゃんの持ってきた本は、


『Anne of Green Gables 』


英語のレッスンで読んでるんだって言ってたわね。


“MRS. Rachel Lynde lived just where the Avonlea main road dipped down into ……”


何回も読んでるんだろう、
私に合わせて一緒に読みだす。

興味を持ってるからか、
母親譲りで真面目だからなのか、
発音もとっても綺麗で何よりも楽しそう。


将来が楽しみね。


「美来ちゃん、そろそろおやすみしましょう。続きは明日ね。」

「はい、かえでちゃん。おやすみなさい。」

「おやすみ」


髪を撫でているとすぅーっと眠りについた。







司が記憶をなくしてNYに来てから半年。

日本出張に来た時に、
提携の話が上手くいかず
少し1人になりたくて公園を散歩していた。


つくしさんと再会したのは偶然で、
気分が悪くなってベンチに座っていた時に声をかけられた。

顔を見た時、ハッとしたが、彼女は初対面のような反応。

そしてふっくらとしたお腹。


あとで調べてわかったのだが、
司がNYに経った日に倒れて
記憶の一部をなくしてしまったらしい。


そして、お腹の子の妊娠がわかり英徳を中退していた。

色々調べてみたが、
父親らしき影は出てこず、
もしかして…と思い、
彼女に支援をすることにした。


英徳に掛け合って、中退を取り消し
通信教育で高校卒業の資格を取れるようにし、
進学を悩んでいたから大学に行くことを勧めた。


そんな中、生まれた女の子。

髪の毛はクリクリで目はつくしさんにそっくりだった。

つくしさんには内緒で、
病院でDNA鑑定をしてもらったところ、
99%の確率で司の子で間違いないと。

主人に話したら、そのまま支援を続けなさいと言われた。



彼女が大学に行く間は、
タマに面倒を見てもらうことにした。

つくしさんがタマのことも覚えておらず、
再会した時には涙してたが、
つくしさんの為ならと
張り切って美来ちゃんの面倒を見てくれている。


つくしさんは、大学で経済学を学んでいて、
将来は私と一緒に働けるようになりたいと言ってくれていた。


就職活動も支援しようとしていたが、
断られ自力で道明寺HD日本支社の内定をもらっていた。

彼女が高校の頃は、
家柄しか見てなかったのだが、
高校の外部入試ではトップで、成績も常時トップクラス。

大学も支援してもらってるから…と真面目に勉強をしてて、
トップクラスを守っていた。

実力主義の道明寺なら彼女を落とすはずがないわね。



卒業、就職祝いにと、今回つくしさんと美来ちゃんをNYに呼び寄せた。





いつか、おばあさまだと名乗れる日が来るのかしら。
可愛い寝顔を見ながら眠りについた。





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beautiful future 2

2019.04.19 09:00|beautiful future





「つくしさん、美来ちゃん良く来たわね。」

「ご無沙汰しています。」

「かえでちゃん、あいたかったよ〜。」


美来がぎゅーっと抱きつく。


「ふふふ、美来ちゃんまた大きくなったわね。」

「ミクね、サクラぐみでいちばんおおきいんだよ。」

「そうなの。」


遊びにいらっしゃいと言われて美来と訪れたNY。


楓さんは道明寺HDの社長さんで、
あたしが高3で高校を退学してすぐの頃、
楓さんが公園で貧血でうずくまっているのを見て助けて以来、
娘のように可愛がってくださっている。


美来がお腹にいることを知って、
高校を中退したあたしに、
そのまま英徳の通信教育で
高校卒業の資格が取れることを教えて下さったり、


「将来を考えたら大学は絶対に出なさい」


と言われあたしが大学に行ってる間は、
タマさんと言う道明寺家のメイドさんを
美来のベビーシッターとして手配して下さったり、
美来にも沢山家庭教師をつけて下さってたりと
ちょっと助けただけなのに、
こんなにしてもらってもいいのかと思うほど、
良くして下さってる。


恵まれ過ぎてる環境に申し訳なく思い、
何度もお断りしたことがあったんだけど…

「若くして子供を産んだからって、
色んなことを諦める必要はないわ。
それに、知り合ったのも何かの縁よ。
利用できるものはなんでも利用しなさい。」


と毎回言われる。



実は、美来のお父さんって誰だかわからないの。

あたしが、そういう行為をしたことがあるってのも覚えてなくて…気づいた時には美来がお腹にいた。

あたしの中に芽生えた小さな命を産まないって選択はあたしにはなかった。



「美来ちゃん、お勉強は頑張ってるの?」

「はいっ。まいにちとってもたのしいよ。
ミクはえいごのおべんきょうがいちばんすき。
きょうね、こうえんでおにいちゃんとえいごでおはなしできたの。
つかさくんっていって、ミクとおんなじクルクルのあたましてたんだ。」


さっき、セントラルパークで美来が話してた人のことかな。


「……そうなの。どんなお話したの?」

「んーとねぇ、おにいちゃんがないてたから、
ちちんぷいぷいしてあげたの。」


5歳になって、お姉ちゃんになりたい年頃。

幼稚園でも年下の子のお世話が大好きで、
弟か妹が欲しいってよく言ってるんだ。

そのお願いは叶えてあげられなさそうなんだけど…。


「そう。美来ちゃんは優しいのね。」

「へへっ。そうだ、かえでちゃん、
ミクねいってみたいところがあるの。」

「どこなの?」

「アンのしま。プリンス……ママなんていったっけ。」

「プリンスエドワード島ね。でも、ここから遠いのよ。」

「まえに、かえでちゃんのすんでるちかくだってママいってたでしょ?」

「でも…」


美来は英語のレッスンで
『赤毛のアン』のお話を読んでいるらしく、
日本語の絵本をを読んだり、
ビデオを見たりしているんだ。


テレビで特集をしてたアンの世界に釘付けで、
行きたいって言ってたんだよね。

「いいわよ。3日間お休みを取ってるから一緒に行きましょう!」

「ほんとに??かえでちゃんだいすき。」

「お忙しいんじゃあ…。」

「心配ないわ。つくしさんと美来ちゃんと過ごす時間も
私に取っては大事な時間よ。」

「ありがとうございます。」


楓さんは、どこかへ電話をかけて
最後によろしくね…と話し終えた。


「明日の朝6時に出発ね。
美来ちゃん、明日早いからご飯食べて早く寝ましょうね。」

「うんっ!きょうはかえでちゃんといっしょにねてもいい?」

「美来っ!わがまま言わないの。」

「つくしさん、いいのよ。」


大会社の社長さんなのに、
美来に接する姿は本当のおばあちゃんのようで…
とっても優しいんだ。


大きなお邸のダイニングで夕飯を頂いて、
私たちの為に準備して下さった部屋で美来とお風呂に入る。


「ママ〜、このおうちおっきくておしろみたいだね。」

「そうだね。」

お風呂から上がったら、
可愛いピンクのリボンとレースがついたネグリジェが準備されてて美来は大はしゃぎ。

テンションの高いまま楓さんのお部屋に行ってしまい、
眠れるのかちょっと心配。






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beautiful future 1

2019.04.18 09:00|beautiful future





NYセントラルパーク

会食が早く終わって、なぜか公園に足が向いた。

失ったものがそこにあるかのように、
時々公園に引き寄せられることがある。



疲れてんのか…。



NYに渡って6年。

道明寺HDを継ぐために寝る間も惜しんで
仕事をしながら大学を卒業しMBAを取った。




俺の前から、ふわふわとカールした髪を2つに分け、
三つ編みをして季節外れの麦わら帽子を被った女の子が走ってくる。


「(ママ〜!)」


近くを通った時に、
ふわっと懐かしい匂いがして、
思わず腕を掴んでしまった。


「(どうしたの?どこかいたいの?)」


少し驚いた表情だったが、
俺の顔を覗き込んでそう言った。

小さいのに意志の強そうな目をしていて、
この目をどこかで見た気がする。


「(ごめんな。知ってる人に似てたから…。)」


しゃがみ込んで、女の子に目を合わせた。


「(おにいちゃん??)」


俺が掴んでない方の手で、そっと俺の目元を拭った。
そこで初めて俺が泣いている事に気づいた。


「(おいしゃさんよぶ?)」

「(大丈夫だ。ありがとうな。)」

「(じゃあ、ミクがおまじないしてあげる。)」

「(おまじない?)」

「(うんっ。ママがおしえてくれたんだ。
いたいのすぐになくなっちゃうよ。)」



“ちちんぷいぷい いたいのいたいのとんでいけ〜!!”



真剣な姿がとっても可愛くて、ふっと笑いが漏れた。


「ありがとう。元気出たぞ。」

「へへっ、よかった。…あっ!!」

「どうした?」

「(ここはアメリカだから、
えいごでおはなししないとダメだった…)」

「俺は日本人だから、大丈夫だぞ。」

「そっか、よかった。わたしはミク。
おにいちゃん、おなまえは?」

「司だ。ミク引き留めてごめんな。」

「いいよ〜。またね、つかさくん!」



バイバーイと大きく手を振って走って行った。



ミクの走って行った先には、
母親らしき人が待っていた。

肩までのふわっとカールされた黒髪に
デニムにパーカーを羽織っている。

楽しそうに2人で歩いていく姿を見て、
俺も幸せな気持ちになって歩いて行った。






いつも応援ありがとうございます!

---------------------
新連載です。


( )の中は英語で話しています^ ^

『Two-faced』あとがき

2019.04.17 09:10|ひとりごと




いつも拙いブログに遊びに来て下さり
ありがとうございます(*´∀`人 ♪

そして沢山の拍手にコメントも感謝です(o‘∀‘o)*:◦♪
お話を書いて行く励みになります。




『Two-faced』完結しました。


私のお話にしては、始まりはかなりブラックな司くんでした。
途中からは、色々散りばめていた
司くんの優しさに気づいて下さる方もちらほら居てΣ(・□・;)

つくしちゃんに辛い想いをさせた分、
ラストは甘く締めれたかな(#^.^#)



実はこのお話、ボツにしようと思ってたお話でした。

大まかなストーリーが出来ていて、
司くんをブラックなところから引き上げて来るのが難しくて…
断念しようとしてたんです。


そんな話を、仲良くしてくださってるつくしんぼさんと
メッセージのやり取りをしてると、
ちょっとアイデアをいただいて、
なんとか最後までお話を続ける事が出来ました。


改めて、つくしんぼさんありがとうございました♡



次のお話は、『beautiful future 』です。


勘のいい方は1話目で題名の意味に気づくかな…。



そして、遅くなりましたが
10万拍手でリクエスト頂いたお話も
順次お届けしていきますね







くるみぼたん




いつも応援ありがとうございます!


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くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
文才もなく、のんびりペースですがよろしくお願いします。

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