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可愛い後輩 《完》

「つくしさん、ちょっと相談したい事があるんですけど…。」


珍しく神妙な顔をして、音ちゃんが話しかけてくる。


「どうしたの?じゃあ、明日バイトお休みでしょ?うちに来る?」

「はい。ありがとうございます。」



なんかあったのかな?


この前、お祭りコンビとあった時には、神楽木くんに一緒に居たいって言われたって話してたよね。
馳くんだっけ、その子とはどうなったんだろう…。




次の日。

夕方に音ちゃんとバイト先の喫茶店で待ち合わせをして、うちへ歩いていく。


「狭いけど入って〜。」

「お邪魔します。」

「お茶入れるから、座ってて。」

「あっ、はい。」


美作さんのお母さんにもらった紅茶とクッキーを音ちゃんに出す。
この前、わざわざクッキーを大学に持ってきてくれたんだよね。


一口飲んだ音ちゃんは、「わぁ〜、美味しい!」と顔を綻ばせた。

「でしょ?頂き物なんたけと、今の私のお気に入りなんだ。」

「なんかホッとしますね。」

「音ちゃん、何かあった?」

「色々あり過ぎで…。」

「話出来るんなら聞くよ。」


紅茶の入ったマグカップを手で触りながら、少しずつ話し始める。



益荒男祭の後、婚約者だった馳くんとは婚約解消をしたらしい。

神楽木くんとは、前に気持ちが通じ合ったんだけど…音ちゃんはどうしていいかわからないんだって。
神楽木くんの事が好きって自覚したんだけど、子供の頃から一緒に居た馳くんの存在が大きくて、そんな気持ちを抱えてるまま、神楽木くんと付き合うのは失礼だと思うって。


「神楽木くんとはその話したの?」


友達の愛莉ちゃんと話してるのを、神楽木くんが聞いてしまって、馳くんが音ちゃんの中にいるままでいいから付き合って欲しいって言われたんだって。


へぇ〜、神楽木くんちゃんと包容力あるんだ。
前に会った時は、ちょっと頼りないかな…なんて思ったんだけど、成長してるね。


「音ちゃんは神楽木くんの事が好きなんだよね?」

「はい。」

「私もさ、周りの人の事ばっかり考えて、何度も道明寺を傷つけたことあるんだよね。」

「そうなんですか?」

「うん。それに付き合い始めた時は、私の好きは道明寺が私を好きって思ってくれる10分の1かもしれないって言った事もあるし…。」

「つくしさん、今はどうなんですか?」

「あいつに負けないぐらい好きだと思う…よ。」

「この前にお会いした時、お2人とってもラブラブでしたよ。」

「そ、そう?」

「道明寺さん、つくしさんの事好きでしょうがない…って感じでしたよ。」

「ははは…。私のことより音ちゃんだよ。」

「…そうでした。」


ちょっと、考え込むような音ちゃん。


「神楽木くんと付き合うんだよね?」

「はい。付き合おうって言われて嬉しかったんです。」

「じゃあ、ちゃんと神楽木くんにも好きって言ってあげないとね。」



「…ですね。」



少し照れたように頷いている音ちゃん。


「神楽木くん、音ちゃんの事ちゃんと受け止めてくれるから素直な気持ちを伝えていいんじゃない。」

「はい。」

「意地っ張りな私が言うのも微妙な話だけどね〜。」



✳︎✳︎


しばらくして、馳くんはロスに旅立ったらしい…と聞いた。
音ちゃんは空港に行ったけど、馳くんに何も言えなかった…って。


音ちゃんがバイトを上がる時間の30分前になると、店の外のガードレールに腰を掛けて待っている神楽木くん。
そんな彼を見つけると、少し嬉しそうな表情を見せる音ちゃん…少しずつ2人の関係も近づいてきてるのかな。


バイトを上がり、音ちゃんと一緒に外に出ると、神楽木くんが走って寄ってくる。
私に、ペコっとお辞儀をして音ちゃんと手を繋いで帰っていく。




ふふっ、可愛いふたり。


幸せになってね。



✳︎✳︎


Rururu・・・



「もしも・・・」

「おまえ、あのメールはなんだよ?」


いきなり大声で言葉を被せられる。


「あっ、えっと・・・」

「誰かと間違えて送ったんじゃないだろうなぁ。」


えっ、なんか怒ってる?


「ち、違うよ・・・」

「突然どうしたんだ?」

「道明寺とした事ないなぁ〜って思ってさ。」

「今から行くから待ってろよ!!」

「だ、ダメ!!仕事放って来るんだったらしないから。」

「じゃぁ、少し先だけど飛行機のチケット送るからクリスマスにこっち来いよ。牧野の可愛いお願い叶えてやる。」

「行っていいの?」

「ああ、俺も会いてぇから。」

「うん。じゃあ行く。」


「はぁ〜、今日は一日中会議ばっかりだぜ。明日からはヨーロッパに出張だし。」

「頑張ってね、道明寺。」

「ああ、サンキュー。そろそろ行くわ。」

「うん。またね。」


音ちゃんと神楽木くんの後ろ姿を見てつい送っちゃったメールだったけど、道明寺の声が聞けて、クリスマスに会う約束までしちゃった。







そんな私の送ったメールは…

『今度会えた時は、手を繋いでデートしようね。』


END



いつも応援ありがとうございます♡

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花晴れ80話前後のイメージです。
『可愛い後輩』このお話で一応終わりです。
また、原作のお話が進んで妄想が膨らんだら書くかもしれませんが…。
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コメント

コメント(3)
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2018/09/13 19:29 編集返信
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2018/09/13 20:22 編集返信
くるみぼたん
ありがとうございます♡
悠○様
お忙しそうですね。
無理をして、体調崩しませんように。。

手繋ぎデート、神尾先生のインスタみてつい書いてしまいました。


スリ○○○○様
ドラマも終わって、若干…いやかなりこのお話に対するモチベーションが下がってしまったので…(>_<)
晴と音がHAPPYになったので、一応《完》をつけました。
でも、また書くかもです(*≧∀≦*)

神尾先生のインスタでつくしちゃんのささやかな夢…が手を繋いで歩く事って。
遠恋中の2人は切ないですね。

くるみぼたん

2018/09/13 21:13 URL 編集返信
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Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

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