FC2ブログ

Two-faced 15





彼女の事を調べさせてすぐに、ババァに呼び出された。

道明寺の調査団を使ったから当然といえば当然なのだが…。


「あの子とは、どういう関係なの。」

「……俺の片想いだ。」

「そう。それであなたはどうするつもり?」

「何がだ?」

「あの子の置かれている状況はわかってるんでしょ?」

「ああ。助けてやりたい。」

「だったら鬼になることね。優しさは必要ないわ。」

「はあ?」

「同情されたと思ったら、
あの子はずっと負い目を持ち続けるわよ。」

「・・・・・」

「あなたもまだまだね。必要ならこれを使いなさい。」


渡されたのは、証人欄にババァの名前が書かれた婚姻届。


「いいのか?」

「ええ、あの子には借りがあるのよ。」



***



半年ほど前、A社と商談のため料亭で会食をした。

どうしても取りたい契約だったが、
条件面で相手と折り合いがつかず決裂寸前だった。

お互いの雰囲気は険悪で、
もう挽回の余地は無いと思っていた。

そんな時に、入って来たのは部屋の担当をしている牧野さん。


「お食事中に席を立つのはお行儀悪いんですけど、
少しお庭に出られませんか?
桜がちょうど満開で綺麗なんですよ。
難しい顔してたら、せっかくの美味しいお料理が勿体無いですよ。」


明るく話す声に、相手の眉間のシワも緩み、3人で庭に出てみた。

月明かりに照らされた桜が幻想的で、
刺々しい気持ちがスッと消えていった。

それは先方も同じだったようで、


「道明寺社長、提携前提でお互い歩み寄りましょう。」


と声を掛けて頂いた。


そして、部屋に戻って出された桜の塩漬けがのった
『桜鯛のだし茶漬け』に2人でふっと笑いを漏らした。


「彼女に一杯食わされたかな。」
「そうですね。」


可愛いお嬢さんが繋いでくれた縁だから…と、
その後のA社との提携はスムーズに進んで行き、
今では大きな利益を生み出している。


彼女の事を調べたら、英徳学園に通っているが、
父親がリストラにあっており、経済状況は良くない。

しかも、評判の良くないところから借金をしており、
返済を迫られている。

彼女の状況を知っていて支援を申し出るする人は多いが、
彼女が全て断っているらしい。

名だたる企業の社長が、彼女の本質を見抜いて
自分の手元に置いておきたいと考えているのに
彼女は誰の手も取らない。




調査部から上がって来た報告。

司が彼女の事を調べ、SPを付けていると。


ふふっ、なかなか見る目があるじゃない。
彼女のことは司に託してみよう。


婚姻届の証人欄にサインをし、司に渡すことにした。
さあ、司がどうするのか見ものだわ。





いつも応援ありがとうございます!

-----------
司くんの裏には楓さんがいました。


関連記事

コメント

コメント(2)
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます

-

2019/04/06 20:11 編集返信
くるみぼたん
スリ○○○○○○様
ようやく司くんの想いを公開出来ました。
きっかけは一目惚れだったんですよね♡

楓さんも絡んでいるので、逃げられるはずないですよね。
知らないうちに、つくしちゃんは色んな人を惹きつけていたんです。

おめでとうございます!
スリ○○○○○○様も大忙しの1日でしたね。
お疲れ様でした。

うちは月曜日の午後ですよ。
同じく、小学校は午前、中学校は午後に入学式です。
こちらもちょうど桜が満開の時期です♡

くるみぼたん

2019/04/07 23:47 URL 編集返信
コメント投稿
非公開コメント

訪問ありがとうございます!

プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
ブログ内のお話等の無断転載、無断掲載は固くお断りしています。

カテゴリ