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ケンカのあとは。

「もう、あんたのことなんか知らないっ!」

「上等だ!俺もおまえのことなんて知らねーよ!」

「わかった。あたしもう帰るから。」


と、乗ったばかりのリムジンを降りた。



✳︎✳︎



久しぶりの道明寺とのデートだったのに、なんでこうなっちゃったんだろう…。



待ち合わせ場所だった、恵比寿ガーデンプレイスからどうやって帰ったのかわからないけど、マンションに辿り着き、部屋に入るなり涙が溢れて来た。


久しぶりに1日ゆっくり出来るから…と、すっごく楽しみにしてて、いつもしないオシャレもしてたのにな。


30分前には待ち合わせ場所に着いて、道明寺が来るのをドキドキしながら待っていた。


そんなあたしに声をかけてきた2人組の男性。


「お茶付き合ってよ〜」なんて軽い感じて声を掛けて来るから「待ち合わせしてるから」と断ったのになかなか引き下がらない。
その場を離れようとしたら、不意をついて腕を掴まれてしまった。

ちょうど、離そうともがいている時に道明寺がやってきた。
道明寺は、私の腕を掴んでいる男の人の腕を掴み、低い声で「俺の女に手を出すな」と一言言っただけで、男の人達は慌てて逃げて行った。



道明寺に手を掴まれ、リムジンに連れて行かれる。



「おまえさぁ、隙だらけなんだよ!」

「そんな事言われたって!」

「俺がいなかったら直ぐにキヨトキョトするんだから。」


そこからはどんな言い合いをしたかあんまり覚えてない。
最後は売り言葉に買い言葉みたいになって、あたしはリムジンを降りたんだ。




しばらく泣いた後、こんなんじゃいけない…と思ってもう一度マンションを後にした。



✳︎✳︎



牧野を迎えに待ち合わせ場所に行ったら、2人組の男達に声を掛けられ、腕を掴まれて連れて行かれようとしていた。

かぁ〜っと頭に血が上り、男達から牧野を離し、怒りのままリムジンに乗せて牧野に酷い言葉を投げつけた。
最後は売り言葉に買い言葉で、牧野はリムジンを降りていった。




はぁ〜、何やってんだよ俺。




今日の牧野はめちゃくちゃ可愛い格好してて、俺とのデートを楽しみにしててくれたのに…。


直ぐにでも牧野を追いかけようと思ったが、こんなイライラした状態ではまたケンカになっちまう。
少し頭を冷やすべく、会社に行き半日仕事を無心で片付けた。


「支社長、明日は昼からで大丈夫ですので、12時頃にマンションに迎えに参ります。」


帰り際に、西田にそう声を掛けられた。



頭が冷えた俺は、牧野のマンションに向った。
マンション…と言っても、オートロックじゃねえが、高校生の時に住んでいたボロアパートよりマシだ。


合鍵で部屋に入るが、牧野はいねぇ。
携帯に電話するも、電源が切れている。


あいつの行きそうな所を考えるも、実家か邸にぐらいしか思いつかない。
実家に電話をするも来ていないと。
邸に戻ってみるも、今日は来てないそうだ。
類や桜子、滋、牧野のダチなんかに聞いてみてもみんな知らないと言っていた。



待ち合わせの恵比寿ガーデンプレイスに行ってみるも、牧野はいねぇ。



どこに行ったんだ?



半ば諦めて、俺の暮らしている会社から近くのペントハウスに戻る。
ぼーっとしながら、部屋に入り、ソファに上着を掛けようと近づくと、俺がずーっと探していた牧野が丸まって眠っている。




ここに居たのかよ。






ごめんな。

デート楽しみにしてたんだよな。

今日の服、似合ってるな。

変な奴に絡まれて怖かったよな。

おまえは悪くないのに酷いこと言ってごめんな。



牧野の丸まって眠っているソファの前に座り、髪の毛を撫でながら心の中で話しかける。
そうしているうちに、安心したのか眠っちまったようだ。


✳︎✳︎


「んっ・・・」


いつの間にか眠っていたらしい。
なんか頭が重いけど…すっごく安心する香りがする。


目を開けると、眠ってる司の顔のドアップ。
「ごめんな」とか「服が似合ってる」と道明寺が話してる夢を見たんだけど、夢じゃなかったんだね。





道明寺、ごめんね。

大好きだよ。

意地っ張りで可愛くないよね。




眠っている、道明寺に話しかける。
眠っている道明寺って可愛いんだよね。
ついクスッと笑ってしまった。


「あ・・・寝ちまってたか。」

「ん。あたしもさっきまで寝てた。」





「なあ」「ねぇ」

「「ごめんな(ごめんね)」」


2人で同時に勢いよく謝って、それがあまりにも揃っていたので、2人で吹き出した。


「なぁ、デートやり直ししようぜ。」

「でも、明日早いんでしょ?」

「さっき、頭を冷やす為に仕事行って来たから、午前中は休みになったんだ。」

「ぷっ、暴れずに仕事してたんだ。」

「うっせーな。」


ちょっと照れたように、文句を言ってる道明寺すごく可愛い。


「軽井沢行くか。」

「えっ、今から。」

「ああ、どこかレストランで食事して、別荘で星眺めようぜ。」

「土星見れるかな?」

「見れるんじゃねーか。」

「じゃあ行く!!」


急いで準備をして、道明寺の運転で軽井沢に向かう。
途中、サービスエリアでソフトクリームをかったり…すっかり観光気分。


別荘に行く前に、道明寺の予約してくれていたイタリアンレストランへ。
今朝のケンカも忘れるぐらい、石窯で焼いたピザが絶品だった。


「ぷっ、おまえ食べてる時ホント幸せそうだな。」

「だって美味しいんだもん。」


昼ご飯を食べてなかったから、デザートまで完食して幸せな気分でレストランを後にした。


別荘に行き、すぐに2階のベランダに望遠鏡をセットしている道明寺。
その間、デッキチェアに座って空を見上げる。


わぁ〜、すごい!
東京より星の数がめちゃくちゃ多い。
あれは天の川かな〜?


「牧野っ、見つかったぞ。」

「ホントに?」


道明寺のそばに寄って、望遠鏡を覗く。


「あー、ちゃんと輪っかも見えるね!可愛い♡」


なんだか嬉しくなって、道明寺に抱きつく。


「うおっ。どうした。」

「ん?ありがとう、司。」


首に手を回し、チュッとキスをする。




一瞬何が起こったかわからないように呆然としてる道明寺…。

「なっ・・おまえ、今なんて言った?」

「結婚してからの予行練習?ほら、来年結婚式でしょ?」

「もう一度言えよ。」

「言えよ?」

「イヤ、言ってください。」

「んー、どうしよっかな〜。」

「頼むよ、ちゃんと聞きたい。なっ、頼むよ、つくし。」

「もう、恥ずかしいよっ。」

「これからお互い名前で呼び合おうぜ。なっ。」

「わ、わかったよ。司。」


名前を呼んだ途端、道明寺はめちゃくちゃ嬉しそうな顔をして、あたしを抱きしめ、優しいキスをしてくれた。



その後は、2人がけのデッキチェアに一緒に座り星空を眺める。
途中からは、司がキスをしてきたり、服の下に手を入れてきたり…ダメだって言ってもやめてくれない。



「なぁ、ここで抱きたい。」



耳元で、司のバリトンボイスで囁かれたら、つい頷いてしまいそうだったが、ここは外。


「むっ、無理。ベッドに行こう。」

「だな。喘いでる可愛いおまえの声、誰にも聞かせられねーよな。」

「やだっ、そんな事ばっかり…。」


ニヤリと笑った、司に抱き抱えられ、バスルームに連れて行かれる。
一緒にシャワーを浴びているうちに、司が欲しくなってきて、そんなあたしの気持ちを知ってるかのように、後ろから司が挿ってきた。
その後はあんまり覚えていないんだけど、何度もイかされて、ベッドに場所を変えてからも、あたしも積極的に司を求めていた。


✳︎✳︎


「つくし、そろそろ起きろ。おまえパン屋に行きたいって言ってただろ。」

「んっ、おはよう、道明寺。」

「道明寺じゃねーだろ。」

「あっ、そうだった。」

へへっと笑う。


「なぁ、襲っていいのか?」

起き上がったあたしの上半身が丸見え。


「へっ?無理無理!」


慌てて、シーツを胸元に手繰り寄せる。


「ふっ、冗談だよ。シャワー浴びようぜ。」


一緒にシャワーを浴びて、服を着て、帰りの準備して別荘を後にする。



旧軽井沢銀座通りにあるパン屋さんへ行き、何点か選んでレジに行きコーヒーと紅茶を一緒に注文する。
トレイを持って先に座ってた司の所へ。

「適当に選んだけど、良かった?」

「俺あんまり食わねーし、コーヒーがあればいい。」

「朝ご飯ちゃんと食べないと…。」

「じゃあ、おまえが作ってくれたら食う。」

「もう、そんな事ばっかり。」


淹れたてのコーヒーと紅茶を持って来てくださる。


「本当は昨日、一緒に住むマンション見に行こうと思ってたんだ。」

「そうだったの。でも、司の今住んでる所でいいのに。」

「ガキが出来たら、手狭になるだろう。」

「そんなのお邸に引っ越せばいいじゃない。」

「おまえいいのか?」

「だって、あんなにいっぱい部屋があるのにもったいないでしょ。でも…」

「どうした?」

「新婚のうちは司と2人がいいかな。」

「可愛い事言ってんじゃねーよ。」


そんな話をしながら、パンを食べ終える。


「そろそろ行くか。」

「うん。後、ジャムだけ買っていい?」

「いいぞ。帰り道だろ。」


ジャム屋さんに寄ってもらい、高速に乗って東京への帰路へつく。



ケンカで始まったデートだったけど、最終的には2人でのんびり過ごせて楽しかったな。



いつも応援ありがとうございます!

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2人のケンカのお話。
ちょっと甘過ぎたかなぁ…。
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コメント

コメント(2)
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2018/08/04 09:18 編集返信
くるみぼたん
ありがとうございます♡
スリ○○○○様
司くんの愛が深い故の行動なんですけどね(*≧∀≦*)
つくしちゃんも、意地っ張りですから(笑)

原作では、ほとんどラブラブいちゃいちゃしてること無くて、ここでのお話は甘くなりがちです(〃ω〃)
実際に今の時期は土星の輪っかが綺麗に見えるらしいですよ。

くるみぼたん

2018/08/05 07:55 URL 編集返信
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Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

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