『司・・・』
『・・・・・だろ』
あれ、優紀と飲んでいたはずなのに男の人の声が…。
なんかいい匂いがする。
ぼーっとしながら、顔を上げると、目の前に優紀がいる。あぁ〜よかった〜。知らない人に連れて行かれたんじゃあなかったんだ。
『よくねえよ!弱いんだったら酒飲むなよ。』
とパシッと頭を叩かれる。
びっくりして横を見ると、
『へっ、ふっ副社長??そんな訳ない。やっぱり夢だったんだ。』
『ぷっ。牧野、夢じゃないよ。』
よーく周りを見まわすと、花沢類や西門さん、美作さんまでいる。
『なっ、なんで?』
『つくし、ごめんね。つくしが寝ちゃって、私1人じゃあどうにも出来なかったから、西門さんに連絡したの。』
『俺たち4人で近くで飲んでたから、合流したって訳。』
『へっ、そうなんだ。副社長までご迷惑をお掛けして申し訳ありません。この服も副社長のですよね?ありがとうございます。』
『おまえ、副社長って言うのやめろよ。それと敬語も。』
『で、でもっ。』
『牧野、司は俺たちの幼馴染だし英徳にも通ってたんだぜ。俺たちF4っつ呼ばれてたの覚えてない?』
『英徳の事はあんまり思い出せないんです。ごめんなさい。』
『無理に思い出さなくてもいいさ。牧野が類たちと友達なんだったら、俺も友達だ。それでいいだろ?』
『ふっ・・・・・道明寺さん?』
『さんはいらねぇ。』
『えっ、でも・・・っっ、道明寺っ!!』
やけになって副社長を呼び捨てにすると、副社長…いや道明寺は満足気だった。
副社長を呼び捨てにしちゃって、解雇されたりしないんだろうか私?仕事辞めたりしたくないしなぁ〜。
『牧野、司がいいって言ってるんだから大丈夫じゃない。心の声漏れてるよ。』
花沢類に言われて、はっと口を塞ぐ。
『おまえ、それ相変わらずだな。高校の時から変わってないな。』
ふっと笑いながら、どっ、道明寺がこちらを見た。
その顔にドキッとする。
私の事、知ってたんだ。。
でも、私は道明寺の事覚えてないし、どうしたらいいんだろう。。
『どっ、道明寺、私大学の時に階段から落ちて、英徳にいた時の事ほとんど覚えてないないの。だから、失礼な事しちゃってたらごめんなさい。』
『記憶が無いのはおまえのせいじゃないだろ。気にすんな。』
『ありがとうございます。』
『敬語やめろって言ってんだろ!』
『ありがとう、道明寺。』
顔を見て言うと、道明寺の顔が真っ赤だった。
『おいおい、司くん、顔が真っ赤だぜ。』
『うっせ、酔っ払ったんだよ!』
『そう言う事にしといてやるか。』
西門さんや美作さんが道明寺をからかっていた。
俺様なのに可愛い所もあるんだ〜。
会社での、自信に満ちた雰囲気からは想像出来ないな。
友達の前だから色んな表情が見れるんだろうな。。
✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎
優紀や道明寺たちと楽しい時間を過ごし、終電もあるから帰ろうとすると、
『送ってやるから、もう少し飲んでいけ。』
『つくし、送ってもらおうよ。』
『優紀ちゃんは、俺が送るね。』
『西門さん、よろしくお願いします。』
『えっ、でも、優紀…。』
『道明寺さん、つくしの事お願いしますね。』
『おう。』
飲んでいけと言われたのに、アルコールはダメだとオレンジジュースを渡される。
みんなが飲み終わってから、帰ろうと店の前に出ると、大きな黒塗りの車が。
『ほら乗るぞ!』
『えっ、こんな車乗れないよ。』
『早くしろよ。』
『うっ、優希、みんなおやすみなさ〜。』
言い終わらないうちに、車に押し込まれた。
残された俺たちと優紀ちゃんは、西門のリムジンに乗り込む。
『牧野、大丈夫か?』
『司は牧野には無茶な事しないでしょ。』
『なんでそう思うんだよ、類。』
『だって、司と牧野だよ。』
『童貞と鉄パンはいた女だもんな。』
『さっき、つくしと話してたら気になる人がいるって言ってたんです。それが、なんと道明寺さんだったんですよ〜!!』
『マジで??』
『でも、牧野、高校の時に司の事ふったんだよなぁ。』
『あれは、私や和也くんを道明寺さんのお母さんから守るためで、別れてからもずっと道明寺さんの事忘れられなかったんです。』
『記憶がなくても、牧野は司なんだな。』
お越しいただきありがとうございます。
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コメント
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2018/04/22 10:33 編集返信-
2018/04/22 10:50 編集返信いつもコメントありがとうございます!
このお話は、8割くらい書き上げてるので、毎日更新でも多分大丈夫です。
後半力尽きたら更新ペースが落ちるかもしれませんが…。
つかつくらしいラブラブなお話になれば…と思ってます。
スリ○○○○様
つくしちゃんにしてはまさか…ですよね。
F3は友達だけど、副社長までいるとは。。
会社じゃないし、司くんの俺様全開です^ ^
くるみぼたん
2018/04/26 22:08 URL 編集返信