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Can I keep a secret? 3

「おはよう、マキちゃん。」

「沙耶ちゃん、おはよう〜。」

「珍しく1人?」

「うん、松田くん出張なんだ。」

「そっか。」

「マキちゃん、一緒にランチしようよ。」

「いいよ〜。」


いつもの業務が始まる。

今日の配布物は…っと。
個人宛の書類がいくつかある。
その中には、海外事業部の山下さんの分も。


名刺を返すチャンスだ。


あちこち回り、海外事業部の書類をデスクに置いて回り、最後に山下さんの所へ。
ポケットに入れておいた付箋のついた名刺を取り出し、書類と一緒に渡す。

「牧野さん、これ?」

「書いてある通りです。よろしくお願いします。」


少し頭を下げて、すぐに立ち去る。

付箋には「申し訳ありません。こちらは受け取れないのでお返しします。」と書いておいた。




お昼休み。

食堂に行くと沙耶ちゃんの姿。


「何にする〜?」

「私はA定食にするよ。」

「じゃあ、私も。」


列に並んで注文し、トレイを持って席に着く。


「マキちゃん、最近いい話ないの〜?」

「そんなの無いよ。」

「マキちゃん可愛のに、勿体無い。モテるのにみんな断ってるんでしょ?」

「・・・・・」

「好きな人とかいるの?」

「ん・・・まぁ。」

「そうなんだ。どんな人?」

「私の事はいいよ。それより沙耶ちゃんは、最近松田くんとどうなの。」

「私達?来年には結婚したいな〜って話してるよ。」

「結婚したら仕事はどうするの?」

「松田くんは続けていいって言ってくれてる。でも、海外赴任になったら付いてきて欲しいって。」

「そっか〜、来年か…楽しみだね。」

「うんっ!」


沙耶ちゃんと楽しいランチタイムを過ごして、総務部に戻ろうとしていると、目の前には経理部の田中さん。


「牧野さん、ちょっと話があるんだけどいいかな。」

「へっ、私ですか?」

「そう、あんまり時間は取らせないからさ。」

「はぁ。」


田中さんに連れられて、やってきたのは階段の踊り場。


「あのさ、オレ牧野さんの事が好きなんだけど、付き合ってくれないかな。」

「へっ?」


どうやって断ろうかと思ってたら、グッと田中さんが近づいてきて、壁に手をついている。


これって壁ドン?


なんて、くだらない事を考えてたら、


「ダメかな?」


さらに近づいてくる。
ちょ、ちょっと…若干パニックになっていると、階上の扉がバンっと開く。
びっくりして、近くにいた田中さんをドンっと突き飛ばす。


「・・・いってぇ〜。」

「あっ、田中さんごめんなさい。びっくりして。さっきの話ですが、ごめんなさい、田中さんとはお付き合い出来ません。」


一気にまくし立てたと同時に、階段を誰かが降りてきた。


「牧野、探してたんだ。急ぎで確認したい事があるから、執務室まで一緒に来てもらってもいいか?」

「はい、支社長。田中さん、失礼します。」

「牧野、行くぞっ。」


そう言って、階段をのぼっていく司に付いていく。
エレベーターに乗り込み、ホッと肩をなでおろす。


「ありがと。」

「おまえなぁ。もうちょっと危機感持ってくれよ。」

「ごめん。」


俯いたまま、顔を上げる事が出来ない。


「俺が来なかったらどうするつもりだったんだ?」

「・・・ごめん。」


エレベーターを降り、司の執務室に入るなり、両手をがっちり捕まれ、バンっと壁に押し当てられる。


「ほら逃げてみろよ。」


必死に力を入れて抵抗するもビクともしない。
バタバタしている私に、司は力ずくでキスをしてくる。
いつもの優しいキスじゃない…一気に涙が溢れてくる。


「ん・・やめてっ・・・おねがい・・」

「男の力に敵うわけねーだろ。どんなやつでも2人っきりになるな!わかったな!!」

「はい。」


司は手首を掴んでいた手を離し、ふわっと優しく抱きしめてくれる。


「はあぁ、焦った。SPから報告を受けておまえのところに行ったらさ、壁ドンされてるし、おまえに触ってたらぶっ飛ばしてやるところだったぜ。」


次から次へと涙が溢れて来て止まらない。


「今日はもう帰れ!総務には西田から連絡させるから。」

「えっ…。」


司は、西田さんに電話ををかける。


「ああ、つくしは早退させるから、総務に連絡しておけ。・・・はあ?・・それならいいぜ。後は頼んだ。」


電話を切った司はニヤリと笑った。


「おまえ、今からここで仕事しろって。」

「ふえっ?」

「西田が言ってんだから、そうするしかないよな。」

「・・・わかった。荷物取ってきていい?」

「その顔で行くつもりか?めっちゃ不細工になってんぞ。」

「もうっ!!」


バシッと司を叩く。


「西田の事だから、もう手配してんだろ。少し待っとけよ。」


流石西田さん…というべきか。
きっと、このまま私が帰っても司の機嫌は最悪で仕事どころじゃなくなるから・・生贄にされたんだよね、私。



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コメント

コメント(5)
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2018/08/08 10:54 編集返信
くるみぼたん
ありがとうございます💦
スリ○○○○様
わぁ〜、ありがとうございます💦
完全な凡ミスです…Σ(゚д゚lll)訂正しておきました。
今回、登場人物が多くって、かなり適当に名付けをしたのでやらかしてました。
つくしちゃん、かなりモテてるので司くんの心が落ち着く暇ありませんよね。
さあ、どうするんでしょう。。
次は、見兼ねたあの方が動きますよ。

くるみぼたん

2018/08/08 11:09 URL 編集返信
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2018/08/08 12:36 編集返信
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2018/08/08 13:39 編集返信
くるみぼたん
ありがとうございます②
悠○様
今回は、仕事をする為の生贄です(笑)
ほら、会社ですからね(^_−)−☆

スリ○○○○様
苗字とか名前って、考えるのが難しくて…苗字ランキングの上位から拾ってきました(笑)
もう少しだけ、出て来ます(*^▽^*)
そう、その方です(*≧∀≦*)

くるみぼたん

2018/08/08 16:36 URL 編集返信
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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

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