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大切なもの

『自分で金を稼いだこともないくせに、たいそうなこと言うんじゃない!』

『私は無印良女なんだよ。そのへんの女と一緒にしないで』

『あたし、道明寺が好きなのっ。それでっ、あたしたちこないだからつきあってますっ』


ま・き・の・・・牧野っ!


ガバッと起き上がる。
夢か・・・辺りを見回すと、女が横で寝ている。
誰だ??

『んん〜、司?どうしたの?汗だくじゃない、着替えないと風邪ひくよ。』
女はクローゼットに着替えを取りに行こうとする。

『ま・きの・・・』

『ふふっ、その呼び方懐かしいね。』

『おまえ、なんでここに…。』

『なんでって…。』


牧野をガバッと抱きしめる。
混乱してた頭の中が、整理されてくる。


『牧野、俺…ごめん、ごめんな。』

『司?どしたの?なんだか変だよ。』


『俺・・思い出したんだ。』

『ほんとに??』

『おまえの事、忘れててごめん。こんな俺と結婚してくれてありがとう、つくし。』

『つかさぁ〜。』


泣き出したつくしを抱きしめたまま、頭をそっと撫で続ける。


『ねぇ、どうやって思い出したの?』

『夢の中でおまえが叫んでたんだ。目が覚めたら思い出してた。』

『ふふっ、高校生の頃だね。きっと。おかえり、道明寺!』


汗を流すためにシャワーを浴び、つくしと離れたくなくてベッドで朝になるまで何度も激しく繋がった。


✳︎✳︎


俺の牧野だけの記憶がないまま結婚していた俺たちも5歳の息子と3歳の娘の親。

高校の時に刺され牧野だけの記憶を失ったままNYに移った俺。
NYでは、ゲイだと噂がたつぐらい女を毛嫌いし、寄って来させなかった。

日本に副社長として帰り、牧野と見合いをした。
何度も見合いするのも面倒だったらし、どうせ結婚しないといけないなら、俺にベタベタ媚を売ってこないから、こいつでいいか…と結婚したのが6年前。

結婚式の日、仕方なしに触ってキスをしたのに嫌な気分にならねぇ。
ほかの女に触られた時にはぞっとしてたのに、なぜなんだ?
結婚しても、関わるつもりはなかったのに、急激にこいつに惹かれて、一緒にいるうちに案外ちゃんと夫婦になっていたと思う。

つくしに惹かれたのは当然だよな。
俺が愛して止まない女だったんだから。

でもよ、記憶のない俺と一緒にいたつくしは辛かったよな。
高校の時、記憶を失って散々酷い事を言ったし、結婚してからも最低だった自覚はある。
それでも、そんな俺と一緒にいて、子供まで産んでくれたつくしには一生頭が上がらねぇ。


✳︎✳︎


今日は仕事が早く終わり家に帰ると、部屋に電気は付いてなく真っ暗。
誰もいないのか?
カチャっとリビングのドアを開けた瞬間。

パーン、パーン、パーン!


『『『パパ、お誕生日おめでとう〜!!』』』


電気が付くと、望と葵が飛びついてくる。


『うおっ!』

『ねぇ、パパびっくりした〜?』

『まっくらなへやで、まってたんだよー。』

『ああ、誰も居ないと思って入ったからびっくりした。』

『やったね〜、ママ!さぷらいずせいこうだね。』

『大成功だね!司、おかえり。ご飯にするから着替えてきて。』


着替えくると、テーブルいっぱいの料理。
子供達もいっぱいお手伝いしたんだって自慢してくる。
胸いっぱいになって、堪えてたのに涙が溢れる。


『パパかなしくてないてるの〜?』


覗き込んでくる葵に涙を見せたくなくて、プイと横を向く。


『葵、パパはね、望や葵がいっぱいお手伝いして誕生会の準備してくれたのが嬉しかったんだよ。』

『パパ、ママのいってることほんと?うれしいの?』


また覗き込んでくる葵と望をぎゅーっと抱きしめる。


『ああ、ホントだよ。嬉しかったんだ。葵、望、ありがとうな。』

『パパ〜、くるしいよ〜。』

『あおい、おなかすいたー。みんなでごはんたべようよ。』


みんなでテーブルを囲んでご飯を食べる。
わいわい、色んな話をしながら賑やかな食卓。


俺が一生手に入れられないと思っていた幸せな家族がここにいる。


つくし、ありがとう。


---------
Happy birthday, Tsukasa!
お誕生日の司くんに幸せな家族のプレゼント。



ありがとうございます。
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コメント

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2018/01/31 12:05 編集返信
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2018/01/31 19:48 編集返信
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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
ブログ内のお話等の無断転載、無断掲載は固くお断りしています。

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