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要らないものはない (つくしんぼさんからの頂き物)




『春のつくしんぼ』の管理人つくしんぼ様より
10万拍手のお祝いにお話を頂きました♡

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司は水を取り出すために冷蔵庫を開けた。


「なんだこれ」

ボールと呼ばれる大きめの器の中で
しなっているそれを見て

「ゴミだな」

つくしに無断で、ぽいっと捨てると
秘書に言って袋を持っていかせた。












「あれ?変だな」

つくしが冷蔵庫に頭を突っ込んで何かを探す姿を
後ろから司が眺める。


俺は、変態か……でも、悪くない。

「どうかしたのか?」

彼女を後ろから抱き締めて訊ねると
「ないの」と一言返ってくる

「何が?」

「大根の葉っぱ」

葉っぱ?と司が首を傾げる

「うん。銀のボールに入ってたんだけど」

あれか、と思い当たった司が言った

「捨てたぞ。腐ってるぽかったから」

「は?!捨てた!?腐るってそんなわけないでしょ!!」

前日に塩漬けしたのだ、1日で腐るか!!と
彼女にすごい剣幕で怒られ、道明寺司とも
あろう男が狼狽えてしまう。

「なんだよ、俺は本当に要らないもんだと思ったから」

司にしてみれば、親切だった

喜んでくれると思って捨てたのに

目の前にいる女は一言

「余計なことしないでよ」

「余計なことってなんだよ」

言われた司がムッとしながら言う

「余計な事は余計な事よ!!あれは今日の晩御飯に使う予定だったのよ!」

「お前は俺にゴミ食わすつもりだったのか
捨てて正解だったな
何が入ってるか解りゃしねぇ。」

売り言葉に買い言葉

本心では無かった


しかし


ヒュンッと何かが司の顔横を横切り、正面のテレビに
ぶつかると盛大な音と共に画面が割れた。

贔屓にしているオランダの家具職人に作らせた
一点物のダイニングチェアが彼の前に転がる

「お前……危ないだろうがっ!!」

「アンタが早死にしたらさっさっと再婚してやるからっっ!!!」


つくしはそう言ってカウンターに置いていた
カバンを掴むと、目にも留まらぬ速さで
出ていってしまった。
















「お前らまた、飽きもせずに……」

仕事から帰ると、滋から召集!!とラインが
入っていて、軍隊か……と一人呟く。

まぁ、それでも最近仕事と家ばかりで
刺激も無かったし
全員集まるの久しぶりだなとか
まぁ、わりと楽しみにして来た結果




来るんじゃなかった。


「司が早死にしたいねぇ……まぁ、地獄行きは確定としてもあいつが言うかね、そんな事」

そう言いながら総二郎があきらを見るので
あきらは同意するように頷いた。

「道明寺さんて、殺したって死にそうにないけど……」

ボソッと優紀が呟き、皆一斉にそちらを見る

「意外と言いますね、優紀さん」

桜子の言葉に優紀がすみません、と頭を下げた

「安心しなよ牧野。俺と再婚すれば良いじゃない」

「類、ややこしくなるから言うな」

あきらが止めに入るが

「でもさ、つくしまだ20代だよ?そんな若い女残して逝こうとする男のが酷くない?」

滋の言葉に、まぁ、確かに……と頷く

「そもそも、何が原因何ですか?」

優紀の隣に居た桜子が問い掛ける

「あいつ、アタシの葉っぱ捨てたの」

葉っぱ?植物だろうか。

司、とうとう植物にまで嫉妬するようになったのか。
よいよ、ヤバイやつだな

と5人が思う中、優紀が言った


「それって、大根の?」

「うん」

はて、大根に葉っぱなんてあったっけ?と
考える5人

「それは、酷いね……つくしは道明寺さんの為に取っておいたんだよね」

管理栄養士の資格を持つ優紀がつくしの肩を抱く

司の為の葉っぱ?ますます?が浮かんだ
5人はスマホで画像を検索する。

「あいつったらゴミだなんて…アタシはただ、長生きして欲しいだけなのに」

「うんうん。辛かったね」

「何入ってるか解りゃしねぇ。とか言うんだよ………もうやだ。やっぱり無理なんだよ」

「「「「「……………」」」」」

黙りこんでしまった5人は何と言うべきか悩む

これは、俺でも捨てる、というか
食いたくねぇ、と思うお祭りコンビに

あら、美容に良いなら食べようかしらと
言う玉砕シスターズ

「ねぇ、牧野」

「何?類」

「司はこれ食べたことあるの?」

「あるよ、大体いつも豆腐ハンバーグに
ネギだって言って食べさせてる」


あいつ食ってんのかよ!!!
しかも豆腐ハンバーグ!!!

長い付き合いの3人の衝撃は大きい

「なんかじじぃみてぇな食事だな」

総二郎が言うと、キッとつくしが睨む。

「栄養たっぷりなんだから!!!
あいつ少食だから少ない量でバランス良く食べさせるの難しいのよ!!」

「良いなぁ……司愛されてるね。
てことは、あれだ。司はつくしの愛を捨てたんだ」

話飛躍しすぎじゃね?と思う3人に対して

「まさにそうです!滋さん!!料理って大変なんですから!」

同意する優紀

「まぁ、じゃあ、道明寺さんにはしばらく一人で居てもらいましょうか」

楽しそうにそう言ってから
代官山に新しく出来たカフェに行きません?と言う桜子

「……てことで、西門さんと類よろしく」

「は?!俺かよ!!」

「美作さんばっかり可哀想でしょ!!」

「牧野……お前は解ってる!」

「逃げれるなんて思わないでね、あきら」

と、左に類が座る

「そうだぞ、俺らF4の絆は何よりも固いんだからよ」

総二郎もあきらの肩を抱きながら言うので

ま、結局こうなるんだよな……とあきらは心の中で泣きながら

「解ってるよ」と返事するとグラスを一気に煽った。
















翌日3人は面倒な事はさっさと片付けようと
早速司を訪れていた。

受付嬢に三者三様に対応する中
(類は見てすらない)

いつもの司の秘書が迎えに降りてきた。

「大変、お待ち申しておりました」

この人も大変だよなぁ、と三人は心の中で
同時に考えた。






部屋に入って第一声、不機嫌な司に
それを全く気にしないこの男が爆弾を投げた

「司、牧野を捨てたの?」

「はぁ?!逆だろうがよ!!」

「牧野は捨てられたって言ってたけど
いらない、ゴミだって言われたって」

いつのまにそんな話になったのか
あの葉っぱは彼女にとってそんなに大切だったのか
そして、それに対して放った言葉は彼女に
対する言葉として牙を向いてしまったのか

「お、おい、類」

「おー、そうだ、お前。牧野残して
死ぬとかも言ったんだって?アタシは長生きしてほしかっただけなのにとか言ってたぞ」

元々面倒だった総二郎がテキトーに類に乗っかる

「……は?俺がアイツを残すかよ!いや、アイツより先には死にたいけど、んなのまだまだ先の話だ。」

「お前の元婚約者が司は牧野の愛を捨てたんだとか言ってたし」

大河原な、類。いい加減覚えろ、と言うあきらを無視して、彼が言葉を続けた。


「いらないなら、俺にちょうだい」


類の言葉に司が勢い良く立ち上がり彼を睨んだ

「ふざけんな、あいつは俺のだ」

司がそう言うと、外に控えていた西田が
ノックと共に入ってくる

「お車御用意出来ております」

「牧野を迎えにいく」

「承知しております」

そう言うと、あっという間に三人を残して消えていってしまった。










その頃つくしは、仕事が外回りからの
直帰で思った以上に早く終わったからと
桜子が迎えに来て、滋と優紀に合流して
代官山のカフェに居た。


「久しぶりじゃない?4人で集まるの」

「だって道明寺さんが先輩を離さないんだもの」

滋と桜子の会話につくしは苦笑いを浮かべる

「離さないって程じゃないけど」

「つくし、そんなにショックだったの?
大根の葉っぱ」

優紀が彼女の顔を覗くと「いや、どうだろ」と
ストローを使ってグラスの中の氷を回す

「つくしの愛を捨てちゃうなんて司を許したらダメだよ!!」

いつの間にかハゲ面のカツラを被っている
滋に3人がぎょっとする

「脱いでください」

「3人もどう?人数分あるよ」

「やめて!!」

「あたしちょっと被りたいかも」

「優紀?!」

「気を確かにしてください!!」

「優紀ちゃん、話がわかるね」

「そっちへ行ってはいけません!!!」

桜子が必死に止めるのを見ながら
つくしは無性に泣きたくなった。

あー、会いたいなって

凄く、凄く、会いたいなって


「つくし」

呼ばれて振り返ると、今頭の中を占めていた
人物が肩で息をしながら現れた

「………司」

「ごめんな?俺が悪かった
まさかあれに……そんなに沢山の意味が詰まってるなんて思わなかったんだよ!!反省してるから帰ってきてくれ」

司が頼む。と言って両手を広げた

そんな事されたら、後はもう飛び込むしかなかった


「何なんですか、この茶番は」

桜子が言うと、横からうぅ……っと聞こえてくる

「え?泣いてるの!?二人とも!どこに?どこで泣けたの?!」

「つくじぃ~よかったねえ」

滋の言葉にうんうんと頷く優紀

桜子は「理解不能……」と言ってから
ま、良かったね先輩。と心の中でつくしに
メッセージを送った。













車の中で、互いの手を重ねて
お互いの存在を確かめるように唇を求め合う

「俺がお前を捨てるわけねぇだろ
お前を遺して逝ったりもねぇよ」

だから再婚とか言うなよ…
そっちのが心臓止まるぜ。と司が言うから
つくしも彼の胸に頬を寄せてごめんね……と謝る

「謝るのは俺の方だ。
言い過ぎたし、お前の愛を捨てるとか
ましてや、ゴミだなんて言ったつもりは無かった。傷付いたよな……」


つくしはそんなに真面目に考えてくれたのかと
驚いた

「大丈夫よ…アタシこそ、本当にごめん
司は喜ぶと思ってくれたんだよね
また買えば良かっただけの話なのに」

そうだ、あのママですらたまにうっかり捨てていた。
司は見たこと無いんだから
勘違いしても無理は無かったのに

「いや、俺も色々調べたんだよ
西田からも話を聞いてお前と生きてくには必要だと気付いた」

「司……ありがとう。そしたらもうちょっと
食べる量も増やしてくれる?」

「もちろん。でも食後の運動にも付き合えよ?」

「……もう、仕方無いな」


喧嘩した後というのは何時もより仲良し度が増す

もう一度言おう。

喧嘩した後というのは何時もより仲良し度が増す


「そうだ、帰ったらお前にプレゼントがあるんだ」

「プレゼント?」

「あぁ。高級とかじゃねぇから、お前も喜んでくれるはずだ」

司の言葉につくしはにっこり笑って頷いた。






家に戻ったつくしは言葉を失った。

「なにこれ」

大量の段ボールとそこから見える緑

ジャングルか、ジャングル作るのか

「お前、この草と自分を重ねたんだろ?」

「はい?」

「総二郎や類が言ってたんだよ
俺の言葉を自分に言われたと勘違いしてるって」

「……あいつら」

それにしたって、だ

「一応聞くわね。これなに?」

「大根の葉っぱ」

恐るべし、牧野つくし
道明寺司の口から"大根の葉っぱ"という単語を
引き出すのは世界広しと言えど彼女だけに違いない

「……要らない」

「は?」

「道明寺、物には限度があるのよ
どう考えたって二人で食べきれる量じゃないでしょ!!!」

見ただけでも20箱はある
出荷すんのか!!!と叫んだつくしに
いや、された後だ。と冷静に答える司

「お前、せっかく届けさせたのに!!!」

「だからってやり過ぎなのよっ!!」


喧嘩した後というのは何時もより仲良し度が増す
しかし
すぐに喧嘩にもなりやすかったりする




fin
━━━━━━━━━━━━















くるみぼたん様❤️

10万拍手おめでとうございます🍀
いつも可愛くてほっとするつかつくありがとうございます(*´ω`*)🎶
かなりリクエストからずれてしまいましたが
どうか貰ってやって下さい🙇



☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;☆

リクエストさせていただいたのは、『二人のケンカ』でした^ ^
めちゃくちゃ、下らない理由でケンカをして周りを巻き込んで…みたいな感じでお願いしました。

つくしんぼさんワールド全開なお話に仕上がってて、
更にケンカの理由が『大根の葉っぱ』なところがツボです(*≧∀≦*)

つくしんぼさん、ありがとうございました♡





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訪問ありがとうございます!

プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
ブログ内のお話等の無断転載、無断掲載は固くお断りしています。

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