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beautiful future 13






「支社長、美来がわがまま言ってすみませんでした。」

「こんなのわがままじゃねーだろ。
牧野も働いてるんだし、少しぐらい甘やかしてやれよ。」

「はい。あっ、お茶いれますね。」


キッチンに行って、しばらくしてお茶をいれて戻ってきた。


「なぁ、美来の父親って…。
いや、いい。プライベートな事だったな。」


牧野がふふふっと笑った。


「いえ、いいんです。気になりますよね。」

「詮索するつもりじゃねーんだ。」


笑わないで聞いてくださいね…と言って話し始めた。


牧野は高校生の頃に倒れて、記憶の一部が無くなってしまったらしい。
少しして妊娠してる事に気付いて産む決意をしたと言っていた。



ババァとは、高校を中退してすぐに知り合って
色々と支援をしてもらっていると。
気分悪そうなのを介抱しただけなのに…
こんなに助けてもらって申し訳ないって言っていた。

誰の子かもわからないのに、産んでしまうなんて笑えるでしょって。


「笑わねぇよ。美来は牧野の宝物なんだろ?
だったらその決断は間違ってなかったんだよ。」

「ありがとうございます。」


そう言って、目に涙を溜めていた。


「それに…社長だって、縁があって牧野たちを支援してるんだ。
甘えてもいいんじゃねーの。」

「へへっ、そうですね。」


美来にするようにポンポンと頭を撫で、
「そろそろ帰るわ」と席を立った。

牧野は玄関まで見送りにきてくれた。


「支社長、今日はありがとうございました。
あのっ、またよかったらご飯食べにいらしてください。
美来も喜びますから。」

「ああ、また寄せてもらうな。おやすみ。」

「おやすみなさい。」


牧野の部屋を出て、エレベーターに乗って部屋まで戻った。


色々気になる事もあるが、
その晩は、この数年の中で初めてぐっすりと眠った。



***


朝起きた美来は不機嫌で…

「つかさくん、かえっちゃった。
ママがおこしてくれたらよかったのに…。」


そう言っても、美来は寝たらどうやっても朝まで起きないでしょ?


「支社長が、お姫様みたいに抱っこしてベッドまで運んでくれたんだよ。」


って言ったら機嫌が良くなったんだ。


昨晩の支社長の言葉は、
悩んでるあたしの気持ちを一瞬で吹き飛ばしてしまった。

美来を産んだことは間違ってないって言われて、
少し自信を持ってみようって思えた。



楓さんの事も、いつか何らかの形で恩返しが出来るといいな。







いつも応援ありがとうございます!



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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
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