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6月の花嫁 ♡4






「準備は出来た?」

「はい、完璧です。」


都内某所の公園でのウエディング。

新郎新婦が付き合い始めた思い出の場所で
結婚式をしたいと言われて実現した。

何度も許可どりに足を運び、
納得の行く結婚式にするために準備をしていった。



♪Rurururu〜


担当の小林くんの携帯が鳴った。


「ええっ!!ほんとですか〜!……はい、わかりました。」


うなだれて、テンション低く電話を切った。


「どうしたの?」

「社長、大変です!神父さんが急病で来れなくなったんです。」


今にも泣きそうな顔をしている。


「ほら、そんな顔してないで、代わりを探すよ!」

「ハイッ!」


今日は大安。
どこも神父さんは出払ってて手配が出来ない。


どうしようかと空を見上げたら、
道明寺HDのロゴの入ったビルが目に入った。


手帳を取り出し、挟んであった名刺の番号に電話をかけた。


『はい…』


若干怪訝そうな声。


「T & S Bridalの牧野です。」

『ようやく掛けてきたな。』

「不躾で申し訳ありません。副社長にお願いがあるのですが…。」

『どうした?』
「今、S公園で結婚式なんですが、神父さんが急病で来れなくなってしまいまして、今日は大安で他に来てくれる人がいないんです。だから…」

『何時から、公園のどこでだ?』
「1時間後にS公園の噴水広場です。」

『わかった。手配する。』
「ありがとうございます。よろしくお願いします。」


電話を切った。


「小林くん、神父さんの手配出来たから、新郎新婦の状況確認してきて。」

「はいっ!わかりました!!」



ー30分後
道明寺が神父さんを連れて来た。

公園に黒服のSPを数人連れている
ピシッと決まったスーツの男はかなり目立つ。


「牧野、連れてきたぞ。」

「あっ、ありがとうございます。小林くん、式の段取り説明してくれる。」

「了解です!」


道明寺が連れてきてくれた神父さんは、
恰幅が良くて公園の雰囲気にピッタリ。


「なぁ、式見ていっていいか?」

「いいですよ。でも、私は式の間は手が離せないんですけど…。」

「社長なのに、現場に入ってるのか?」

「うちみたいな小さな会社、社長も社員も関係ないですよ。」

「そんなもんか…。」

「そんなもんです。あっ、そろそろ行ってきます。」

「ああ。」


新郎新婦の準備が整い、そろそろ時間だ。
インカムを確認して持ち場に入る。

最近は、スタッフが成長してきたので
あたしは裏方でフォローにまわる。


参列者は約30人。
アットホームで笑いの溢れる式になった。

結婚式が終わると、そのままレストランに移動して披露宴。
レストランにお任せになるので、あたしの役割は終了。


他のスタッフとレッドカーペットなどを片付けていると、
道明寺が声をかけてきた。

「牧野社長、ちょっといいか?」

「あっ、はい。…ごめん、ちょっと抜けるね。」


片付けをスタッフに任せて、道明寺のところに寄っていった。


「道明寺副社長、今日は本当にありがとうございました。」
「ああ。牧野らしい式だったな。」

「そう言ってもらえると、頑張ってる甲斐があります。」

「お前、俺の存在忘れてただろ?」
「うっ・・・それは・・」


式が始まって、道明寺の存在なんてすっかり忘れてた。


「ククッ、まあいいわ。お礼に飯ぐらい付き合えよ。」
「・・・はい。」


お礼だし、ご飯ぐらい一緒に行っても大丈夫だよね…。





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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
ブログ内のお話等の無断転載、無断掲載は固くお断りしています。

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