牧野のマンションからの帰り道、
類をメープルのバーに呼び出した。
「司、久しぶりだね。」
「なぁ、類。牧野にSP付いてんのか?」
「日本は9年ぶりでしょ。第一声は牧野なんだ。」
「で、どうなんだよ。」
類は肩を震わせて笑っている。
「付いてるよ。だって危なっかしいでしょ。」
「……ああ。」
「社内に二人と、その他に二人。それから、マンションは花沢の物件で、牧野が住んでる階は花沢、美作、西門の信頼できる関係者が住んでいる。これぐらいでいい?」
まだあるのかよ?
「俺たちだって、仕事をしてるからずっと守れないでしょ。それから、三条は全部知ってるよ。」
「何でだよ。」
「だって、司は牧野の大学の授業料奨学金として払ってたでしょ。それに、頑張ってるから牧野を手に入れる為かな…と思ったから。それに、俺たちにも大事な友達だからかな。」
「…サンキュ。」
「珍しいね。ま、でも二人のことは口出ししないから頑張って。」
「ああ。」
何かあった時は俺にも連絡をもらえるように類に頼んでおいた。
**
ちょっと酔っちゃったかな。
道明寺との時間が思いのほか楽しくて、
飲みやすいワインのせいもあって
いつもより飲んでたかもしれない。
俺にしとけよ…なんて言ってたけど冗談だよね?
それよりも、一ノ瀬さんに今度会った時にはちゃんと断らなきゃ。
道明寺がその…セッ○○が出来るかどうかなんて言ってたけど、
そうなのかもな。
今まで、ご飯に誘われたり、デートに誘われたりする事ももちろんあった。
どの人も悪い人じゃなかったし、
この人なら幸せにしてくれるんだろうな…
なんて思ったけど、付き合うまでに至らなかった。
高校生の時に付き合った
強烈な男の所為かと思ってたけど、
無意識にそんな判断をしてたのかな。
今のあたしは仕事が恋人。
ぶんぶんぶんっと首を振って頭の中の想いを振り払った。
いつも応援ありがとうございます!
---------------------
短くてごめんなさいm(._.)m
- 関連記事
-
コメント