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17歳の約束 7






高校生の頃の約束を出してきて、
強引に牧野を俺の彼女にした。


高校生の頃、初めて天文部の部室に入って来た
牧野を見て可愛いと思った。

俺の事を道明寺司だと知らないことにも驚いたが、
知っても1人の先輩として接してくれる牧野は
貴重な存在だった。

いつの間にか、好きだと意識していたが
高校を卒業してすぐにNYに行くことが決まっていた俺は
告白することが出来なかった。

それでも、少しでも俺の事を覚えていて欲しかった俺は、


「俺が30で牧野が29になってもお互い相手がいなかったら結婚しねぇ?」


なんてずるい約束をした。



NYに行き、寝る間もないぐらいの
忙しい日々を送るに連れて、
次第に牧野のことを思い出すことは少なくなった。


それなりに彼女はいたし、
ずっと牧野に一途だった訳じゃねぇ。


日本に帰って最初のプロジェクトメンバーで名前を見つけ、
会議で再会すると高校の頃の想いが蘇ってきた。

今なら何の障害もないよな。

会議中、名刺にプライベートの携帯番号と
一言だけメッセージを書き、懇親会の牧野に渡した。

真面目な牧野のことだから、
絶対に電話してくると予想してた通り
電話がかかってきた。

食事の約束を取り付け、
高校生の頃の約束を盾に付き合う事になった。




初めてのデートに行く場所は再会した時から決めている。
喜んでくれるといいけどな。






**


午前中にどうしてもしておきたい仕事があったので、
3時に待ち合わせる事にした。

待ち合わせ場所に現れた俺を見て、
ちょっと待ってて下さいと言って
パタパタとどこかへ走って行った。

しばらくして、両手にカップを持って牧野は戻ってきた。


「先輩疲れてませんか?ちょっと休憩してから行きましょう。」
「ああ、サンキュ。」

前の日はほとんど寝てない。
そんな疲れた顔をしてるわけじゃ無いと思うが、
牧野の気づかいにドキッとした。


コーヒーを飲み終え、そろそろ行くかと立ち上がった。


「どこに行くんですか?」
「どこか行きたいところあるか?」

「ふふふっ、今日は先輩強引じゃ無いんですね。」
「強引だったか?」

「えっ、自覚ナシですか。」
「ほら、行くぞ。」


手を差し出すと、一瞬戸惑ってから手を握ってきた。

高校生じゃねーのに、手を繋ぐだけでこんなにドキドキするなんて思わなかった。

今日の牧野はワンピースを着て、ストレートの髪を下ろしててめちゃくちゃ可愛い。


「なっ、何ですか?」
「いや、可愛いな〜と思ってよ。」
「何ですか突然/////」


真っ赤になって照れている姿も可愛かったりするんだが…。




少し歩いて目的地アクアリウムに到着した。


「あっ、ここ。」
「最近来たか?」


首を横に振って否定していた。


「先輩覚えてますか?高校の時に部のみんなで来たじゃないですか、それ以来です。」

「今日はゆっくり見て回っていいぞ。あの時は、全然回れなかっただろ。」


ハッとしたような表情をしてから、
嬉しそうな笑顔になって「はいっ」と返事をした。


高校の時、牧野は大水槽に釘付けで
それに付き合っていたらショーの時間になり
全然他の展示に回れなかった。

だから、あの頃の続きじゃないが
ゆっくりと見せてやりたいと思っていた。

子供のように目を輝かせながら見ている牧野の顔をずっと眺めていた。


「先輩っ、ペンギンって可愛くないですか?」
「そうか、俺は牧野の方が可愛いと思うぞ。」


俺と目があって真っ赤な顔をしてる牧野。

嬉しそうだったり、楽しそうだったり、
びっくりしたり、照れたり…とコロコロ変わる表情が可愛い。


夕方から夜になり、通路の照明が落とされ水槽がライトアップされ始めた。

暗くなったのをいいことに、
繋いでいた手を離し腰に手を回して距離を縮めた。

カラフルな照明に照らされたクラゲを見ている牧野の頬に唇を寄せた。


「先輩っ、人前ですっ。」
「周りはカップルばっかりで周りなんか見てねーよ。可愛すぎるお前が悪い。」


そう言って、唇に軽くキスをした。


「恥ずかしいですってば。」


きっと真っ赤な顔をしてるんだろうな…。





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くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

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