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ひと夏の恋 7

2019.08.13 09:00|ひと夏の恋





司と観光に行くことになって、
不安しかなかったんだけど…
蓋を開けてみたら思いの外楽しかった。


口は悪いけど、本当は優しくって…。


司に俺の名前を知ってるかと聞かれたけど、
もしかして司は西門さんみたいに有名な人なのかなぁ?

でも名乗らないってことは知られたくない事なんだろうし、
変な詮索などをせずに
セブ島で知り合った司として接することにした。


「司、今日は一日ありがとう。」

「明日は4時半にフロント集合な。
水着忘れずに持ってこいよ。」


「えっ?」


「ジンベイザメを見に行くんだろ。
車の手配も済んでるから、遅れるなよ。」

「うんっ。楽しみにしてる。」


旅の恥はかき捨て…ちょっと違うか。


優紀はきっと旅行中はずっと西門さんと一緒なんだろうし、
あたしも楽しんじゃおう。



翌朝、ワンピースを来て
水着やタオル着替えなんかをバッグに詰めて
待ち合わせをしているフロントに行くと
司が壁にもたれて立っていた。


「おはよう。」
「ああ。」

「もしかして、朝弱い?」
「うっせぇ。荷物貸せ。」


あたしの荷物を奪い取るようにして持ってくれる。


「ありがと。」


今日の車は、前にレストランに行った時と同じ車かな。
後部座席に二人で乗り込み目的地を目指す。


ホテルから車に揺られること約3時間。


途中、朝食を食べるのにお店に寄ったりしたけど
車の中でほとんど司は寝ていた。

あたしは、少し寝たり外を眺めたり、
時々司の寝顔を見たりして道中を過ごした。


到着すると、すでに沢山の人。


「すごい人。人気なんだね。」

「30分後に予約してるから着替えてこいよ。」

「えー、予約までしてくれたの?」

「待つの面倒だろ。」

「ふふっ、ありがとう。」


着替えて待ってる間に日焼け止めを塗っておく。


「背中塗ってやろうか?」

「えっ、ホント?届かないからどうしようかと思ってたの。」


日焼け止めを渡すと、
ちょっとびっくりしたような顔をしてから塗ってくれた。

あれ?あたし変なことしたかな?


「司は?」
「俺はラッシュガード着るから大丈夫だ。」


時間になって、ツアーが行われる場所に行き簡単な説明を受けて、
手漕ぎボートに乗って沖へ出た。


しばらくすると透明度の高い海だから
ジンベイザメの影が見えてテンションが上がった。


「司、見て見て!!ジンベイザメだよ!」
「ああ。」


「あーもう、テンション低いなぁ〜。」


ボートの漕ぎ手がここで泳いでいいって言われたから、
シュノーケルを付けて泳ぎ始めると
近くにジンベイザメが泳いでいる。


すごーい!!

人魚になったみたい。


司が一緒なのも忘れて、マウスピースを外して潜って一緒に泳いだり、
30分ちょっとジンベイザメとの時間を楽しんだ。


ボートに上がると司は笑顔で…


「楽しかったか?」
「うんっ、最高!!!」

「司は?」
「まぁ、よかったぞ。」

「それなら良かった。
あたしの行きたいところばっかり付いてきてもらってるから、
司が退屈じゃないかと思ってたから。」

「上がったら、着替えて飯でも食うか。」
「そうだね。」


ランチを食べて、帰り道に滝に寄ってからホテルへ帰った。



ホテルに着いたのは夕方。


「司、きょうはありがとうね。」

「なぁ、明日帰るんだろ?
総二郎とつくしのダチは
明日の朝まで他の島に行ってるらしいし、
飯一緒に食おうぜ。」

「……うん。」

「シャワー浴びて1時間後な。」


帰りの車の中、司が手を繋いできたんだ。

恥ずかしくて、どうしたらいいかわからなかったから
寝たふりをしたんだけど…
あたしの心臓の音が司に聞こえないかドキドキだった。

途中、本当に寝ちゃったんだけどね。



シャワーを浴びて、シフォンのワンピースを着て
待ち合わせ場所のフロントで司を待っていると…。


「(彼女、1人なの?良かったら僕たちと飲まない?」」


まだ夕方なのに、お酒の匂いをプンプンさせてあたしに体を寄せてくる。


「(1人じゃないですから…。)」
「(友達?友達も一緒に行こうよ〜。)」

「(や、やめて・・・)」

「(彼女から離れろ!)」


司の声が聞こえてほっとすると同時に、
手を引かれて司の胸に引き寄せられた。


「(なんだよ、僕たちが先に声かけたんだぞ。)」
「(俺の女だ。手を出すな。)」


ぎゅっと抱きしめられていて表情はわからなかったけど、
司から怒りのオーラが出ている気がする。


あたしに声を掛けてきた人達は、
舌打ちをして去って行った。


「つくし、大丈夫か?」


抱きしめられていた力が少し緩んで、
司があたしの顔を覗き込んでいる。


「うん。ありがとう。」


至近距離に司の顔があって目を合わせられない。


「飯には早いから、少し散歩でもするか。」
「あっ、うん。」


司に手を引かれて外に出た。






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Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
文才もなく、のんびりペースですがよろしくお願いします。

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