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Remember me 3






ある朝、西田が女を連れて執務室に入ってきた。


「専務、新しい秘書を紹介いたます。」
「牧野つくしです。よろしくお願いします。」
「牧野さんは、大学に行きながら週に2日こちらで働くことになりました。」


ずっと女の秘書は要らないって言ってるのに
こんなちんちくりんの女が秘書だと?

道明寺のレベルはどれだけ下がったんだよ。
しかもバイトみたいなヤツをなんで俺なんかに付けるんだ?


「いらねぇ。」

「はい?」

「女の秘書はいらねぇって何度言ったらわかるんだ!
西田つまみ出せ!!」

「しかし…」

「私は、社長よりこちらで働くように言われています。
専務がどう思われようが勝手ですが
こちらできちんと働かせていただきますから。」


ちんちくりんの女は俺をキッと睨みながらそう言い切った。



生意気な女。
見てるだけでイライラする。


無視するかひたすら冷たく当たれば、
そのうち泣いて来なくなるんだろうと思っていた。



そのはずだったんだが…



「専務、お昼ご飯です。ちゃんと食べてください。」

「いらねー。」

「西田さんから聞きましたよ。
毎日アルコールだけしか口にしてないって。
このままじゃ、そのうち倒れますよ!」

「うるせぇな!出て行け!!」

「あとで食べたかどうかチェックしに来ますからね!
ちゃんと食べて下さいよ。」


俺に対して物怖じする事なく
言いきって執務室を出て行った女が置いて行った弁当らしきものを開くと、
どこか懐かしい気がして黄色い卵のような物をつい一口食っちまった。

その瞬間、激しい頭痛に襲われ
しばらく動けないでいると
いつの間にか俺の目の前に生いる意気な女の姿。


「専務、大丈夫ですか?」
「寄るな・・・。西田を呼べ。」


少し悲しそうな顔をしてから女は執務室を出て行き
代わりに西田が入ってきた。


「どうかされまさしたか?」
「なんだ、あの生意気な女は!!!」


開いている弁当をちらっと見て、西田は意外そうな顔をした。


「お食べになられたんですか?」

「ああ。でも食った途端、頭痛がしたんだよ。
変な物でも入ってんじゃねーか!!
もういらねぇから下げてくれ。」


一瞬、西田が笑ったような気がしたが
俺の言った通りに女の置いて行った弁当を片付けて部屋を出た。




次の日も…

「専務、お昼ご飯食べてください。」
「うるせー!!入ってくんなって言ってんだろっ!!!」
「ハイハイ。後で確認に来ますからね。」
「チッ!」


懲りもせずに女は弁当を置いて執務室を出て行った。

蓋を開けてみるものの
昨日の頭痛の件もあったから食わずに蓋を閉めた。


30分ぐらいして、また女が袋を抱えて入ってきた。


「専務、お昼は…」


弁当に手を付けてないのを見て
また一瞬悲しそうな顔をして弁当を片付け
代わりに袋を俺の目の前に置いた。


「メープルでサンドウィッチ買ってきたので
良かったら食べてください。」


そう言って部屋を出た。
袋の中には、俺の好きなチキンのサンドウィッチ。



一体あの女は何者なんだ?


次の日はオフィスに女の姿は無かった。


「西田、あの女は?」

「牧野さんですか?
今日は大学に行ってますよ。
気になりますか?」

「辞めたのかと思って清々していたところだよ。」

「悪態つかれるのも程々にしてくださいよ。
そのうちご自身が後悔されますから。」

「はぁ、この俺がか??
後悔なんてするわけねーだろ!!」


西田まで訳のわからない事を言いやがる。
鬱陶しいと思っていた女だが、居ないと拍子抜けする。



翌週。

「専務、おはようございます!」
「・・・・・」

「挨拶も出来ないんですか?」
「うるせーな!!入ってくるなって言ってるだろう!!」

「今朝は西田さんが居ないから、か・わ・り・に来ました。
子供じゃ無いんですから、くだらないわがままやめて下さいね。」


腰に手を当てて呆れたような顔をしてやがる。


「黙れ!!」

「はい?」

「黙れって言ってんだよ!」


バンっと女の肩を壁に押し当て無理矢理唇を合わせた。

強引に合わせた唇だったが
この感触を知っているような気がして離すことが出来ずにいると、


「痛てっ!」


下唇を噛みやがった。



「最低!!!!!」


涙を溜めながら俺をキッと睨んでくる女。
その顔見て、なぜか俺の心が騒ついた。




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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
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