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Remember me 5

2019.09.11 09:00|Remember me 《完》



「牧野、今日メシに行かないか?」
「えっと……無理です。」

「類たちとは行くのになんでだよ。」
「類たちは友達ですから。
専務は上司です。
仕事以外でお会いしたくありません。」


何度誘っても、バッサリと断られる。


俺様が態々誘ってやってるのに…
普通は喜んで来るんじゃねーのか。

なんでなんだよっ!!


もう少し牧野の事を知ったら何かが変わる気がするんだが、
週に2日しかオフィスに来ないからチャンスは少ない。






*******

パートナー同伴のパーティに牧野を伴って出る事になった。

無理だとか、あり得ないだとか散々文句を言っていたが
西田に社長の命令ですと言われた為、渋々了承した。


俺とパーティに出たい奴なんて腐る程いるぞ。
好かれてないとは思っていたが、
そこまで嫌がることないだろ。


牧野に似合いそうなドレスを選んでやる。

女の服を選ぶなんて初めてだが、
意外と楽しいもんなんだな。


パーティー当日、邸で着替えて準備をする。
ドレススーツにアスコットタイを着け
髪を整髪剤でセットし終わった頃に
牧野の準備が出来たメイドが呼びに来た。


ノックをして部屋に入り
牧野を見て、一瞬時が止まった。

サファイアブルーのエンパイアラインのロングドレスに
髪はサイドを編み上げただけで下に下ろしている。


「あーもう、やっぱり変ですよね!!!だから嫌だって…」

「本気でそれ言ってるのか?」

「はい。無理ですって…」

「バカか、おまえは!すげぇ似合ってんぞ。」

「えっ、冗談ですよね??」

「そんな事冗談で言うか!!鏡見たか?」

「いえ…まだです。」

「じゃあ、鏡見てこい!」


パタパタパタっと鏡を見に行った先で、


「うそー!!!」


と驚いたような叫び声が聞こえてきた。


クックックッ、どれだけ自分に自信がないんだよ。

戻ってきた牧野に、どうだった?と聞くと


「びっくりしました。自分じゃ無いみたい…」


素直な反応に、ふっと笑いがこみ上げてくる。



面白れぇ…。



「そろそろ時間だ。行くぞ。転けんなよ。」


スッと出した腕に手を添えてくる。
こいつ、エスコートってものをわかってるのか。



会場のキングホテルに到着する。
エントランスでリムジンを降り牧野をエスコートするために
手を差し出すと、そっと俺に手を添えて出てくる。


こんなシーン前にもあった気がするが……思い出せねぇ。


俺が家族以外の女を連れているのを見て回りが騒ついている。
ほとんどの目は、牧野の事を見ているんだが、なんだか面白くねぇ。

ちんちくりんな女だと思っていたが、
着飾ればかなり目を引く女に変身する。


NYだからってのあるだろうけど、
小柄な黒髪の女は目を惹くんだろう。


「私、変ですか?」
「いや。可愛いぞ。」

「もうっ!こんな時に冗談やめて下さいよ。」
「冗談じゃねーって。」

「さっ、仕事ですよ仕事!」


真っ赤になって反論したかと思ったら
パッと仕事の顔を貼り付けた。

俺もポーカーフェイスを貼り付け
牧野をエスコートして会場の中に入っていく。


あれだけ嫌がっていたのにパーティのマナーも完璧。


本当に不思議なヤツ。



仕事に関係のある人達に挨拶をしていく。
隣にいる牧野はニコニコと笑っていて
俺の周りにいつもより和やかな雰囲気か流れている。


「(司!久しぶりだね。)」


ウェスター社のジョン社長に声をかけられ挨拶をする。
この人は、以前に会社を救ってくれた恩人だ。

ジョン社長は、俺の隣にいる牧野をマジマジと見て
あっと思い出したような表情をした。


「(司のパートナーをしているのはもしかして…つくしかい?)」
「(えっ⁈)」

「(覚えているかい、セントラル・パークで…)」
「(あっ、気合いのおじさん!!)」

「(ははっ、正解!また会えて嬉しいよ。)」
「(私もです。)」

「(今、つくしはどうしてるんだい?)」
「(NYで大学に行きながら、道明寺で働いています。)」

「(そうかい。随分経ってしまったけど、約束のランチに誘ってもいいのかな?)」
「(はい、もちろん!)」

「(じゃあ、また連絡するね。)」


ジョン社長は牧野と名刺を交換し
手を振って去って行った。


唖然とする俺。


なんでこいつはジョン社長を知ってるんだ。


牧野って一体…。


「専務……専務?大丈夫ですか?」
「ああ。」


牧野の事はパーティの後に聞くとして
残り時間を使って挨拶をして回った。





いつも応援ありがとうございます!

--------------
( )の中は英語で話しをしています。


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Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
文才もなく、のんびりペースですがよろしくお願いします。

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