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Remember me 6

2019.09.12 09:00|Remember me 《完》




パーティが終わり一流企業の社長などが一同に会している為、
エントランスにはマスコミでごった返していた。


俺たちも周りをSPに囲まれていたが
リムジンに乗る一瞬の隙をついて、


「(ミスター・道明寺!!)」


とナイフを片手に突進してくる男の姿が…


「道明寺!!!」


SPが反応するよりも早く牧野の声がして
すぐにドンっと体に衝撃が走った。





痛くねぇ…。





俺の周りを見回すと牧野が俺に抱きついていて
その横には血まみれのナイフを持った男がいる。


「男を取り押さえろっ!!」


すぐさま周りにいたSPに取り押さえられる。



「牧野!大丈夫か?」

「道明寺…無事でよかっ……」


そこで牧野はガクッと意識を失った。



「救急車だ!早くっ!!」


牧野の背中を止血するためにハンカチで押さえ、救急車の到着を待つ。
俺も一緒に救急車に乗り込み、道明寺系の病院に運ばせた。



病院に到着すると牧野はそのまま手術室に運ばれた。


「(輸血が必要なんですが、どなたかB型の方いらっしゃいませんか?)」
「(俺はB型だ。俺のを取ってくれ。)」


他にもB型のSP数名が輸血に応じた。


輸血から手術室の前に戻ってくると、社長の姿があった。


「牧野さんは?」
「まだ手術中だ。輸血してきた。」
「そう…… 」


少し気落ちして心配そうな様子。
俺が刺された時でさえ、仕事してたっていうのによ。


「犯人は?」
「道明寺に吸収された会社でリストラされた元社員です。
吸収される前からリストラ候補だったようよ。」
「はあ、逆恨みもいいところだな。」

「あなた記憶は…」
「いいえ、まだ。」


なぜ、このタイミングで俺の記憶の事をババァか聞いてきたなんてわからねぇが
そんな事を考えてる場合じゃねぇ。


手術中のランプが消え、青白い顔をして寝ている牧野が出てきた。


「(先生、容態は?)」
「(右腰あたりをかなり深く刺されていましたが、
幸いな事に臓器は無事でした。
ですが、何らかの障害が残るかもしれません。)」

「・・・・・」
「(なんてこと…)」


牧野はそのまま集中治療室に運ばれた。

「司、あなたは目覚めるまで牧野さんに付いてなさい。
あなたの仕事は、私と会長で引き受けますから。」
「はい。よろしくお願いします。」


俺は牧野の側を離れず、ずっと見守っているが
1日経っても目を覚まさない。


「なんで俺なんかの為に…」
「司だからでしょう。」
「類……」


部屋の中に入ってきて、牧野の眠っているベッドに寄りすっと髪を撫でた。


「牧野はずっと後悔してたからね。」
「何を…」
「それは牧野が目を覚ましてから聞きなよ。」
「ああ。」
「司、俺が付いてるから一息ついて着替えて来なよ。
あんまり酷い顔と格好をしてると、牧野が目覚めた時びっくりするよ。」
「ああ、類少し頼むわ。」


後ろ髪を引かれる思いだったが、類に牧野を託しシャワーを浴びて着替えた。

メイドから牧野が好きだと言うハーブティーを受け取り一息ついた。


集中治療室に戻ると、類が優しい顔で牧野の髪を撫ででいる。


「なぁ、類。おまえ牧野のこと好きなのか?」
「ああ、好きだよ。」
「付き合ってんのか?」
「付き合ってないよ。俺じゃ牧野を幸せにできないから…ね。」
「なんだよそれ!」


好きだったら一緒にいたいとか思わないのかよ。


「牧野には、忘れられないヤツがいるんだ。
今もそいつの事が好きなんだよ。」
「そいつだったら、牧野は幸せになれるのか?」
「たぶんね。でも遠くにいるから…」
「・・・・・」



遠くにいる…。
会いにいけばいいんじゃねーの。
……もしかして、もうこの世にいないのか?



「司、記憶は?」
「戻ってねぇよ。」
「……だよね。ま、頑張って!!」


類は牧野の耳元で何かを囁いて
また来るからと集中治療室を出て行った。






*******

楓さんに頼まれてNYに渡り
道明寺の秘書になって2ヶ月ちょっと。

仕事を始めたからか高校の時より大人になったからなのか
暴力は振るわなくなったけど、あたしにはいつも冷たい目を向けられている。

あたしも、そんな道明寺に負ける気はなくて
いつも通り…いやちょっと強めに言葉を投げかけてきた。


ある朝、くだらない子供のようなわがままを言う道明寺に若干キレて文句を言っていたら、いきなりキスをされた。

強引にキスをされたのに、触れている唇は以前の道明寺の唇と一緒で…
あたしの大切な思い出を壊されたようで悔しかった。
思いっきり唇を噛んで抵抗したが、溢れ出してくる涙を見られてしまった。


大人気ないけど、しばらく道明寺との接触を必要最低限にしていたら
西田さんに諭されたのか道明寺から謝ってきた。


その頃からかな…時折道明寺から熱い視線を投げかけられる事が増えた気がする。


F3が来てからは、やたらとご飯に誘われるし…
しまいにはパーティのパートナーをする事になってしまった。

楓さんのレッスンのお陰で、
マナーとかは大丈夫だと思うんだけど…気乗りしない。


仕事…っと割り切ってパーティに参加することにした。


道明寺のエスコートはとってもスマートで
自分が完璧な振る舞いをしているかのように錯覚するほど。


パーティの後、リムジンに乗り込む前の道明寺に突進してくる怪しい影。
とっさに道明寺をかばい、無事を確認してほっとしたのを最後に意識を失った。




ああ、道明寺の香りがする…。
あれっ、花沢類の声がする。

あたしどうしちゃったんだろう…でも眠くて起きれないのよね。


そんなあたしの耳元で、


「司が待ってるよ。早く目覚めてあげな。」


そんな風に花沢類が囁いた気がする。




いつも応援ありがとうございます!

--------------
( )の中は英語で話しをしています。

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コメント

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スリ〇〇〇〇〇〇様

コメントありがとうございます!

つくしちゃんの事だから、
過去に司くんが刺された時に守れなかった事が
ずっと心に後悔として残ってたんですよね。。

司くんの記憶…
まだ戻って無いけど、本能的につくしちゃんの事が気になってます。
まだ自分でも気付いていない心の奥底の気持ちが
溢れて出てくるのは時間の問題なのかな…。

つくしちゃん、早く目覚めないと…ですね(≧∀≦)
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