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brush up! 5






翌朝には、道明寺はいつも通りに戻っていて、朝から濃厚なエッチをしてシャワーを浴びてご機嫌で会社に出勤していった。


あたしは2限目からだから、昨日桜子に教えてもらったメイクをして大学に行った。
午前中の講義を終えて、いつものように桜子とカフェテリアでランチをする。


「先輩、次の日にちゃんとメイクしてくるなんて、どんな風の吹き回しですか?」
「うん。頑張るって決めたんだ。」

「何があったか知りませんけど…。昨日お渡ししたもの着てみました?」
「ゔっ…。」


「着たんですね。感想は?」

「えっとぉ〜、脱がせにくいからダメだ。紐を引いたら1発で脱げないと意味がない…って道明寺が桜子に伝えとけって/////」

「想像通りの答え、ありがとうございます。」


ランチのパスタをクルクルとフォークに巻きつけていると、ニヤニヤしながらあたしを見ている。


「今度はなに?」
「先輩、周りの男性が先輩のこと見てるの気づいてます?」
「あたし?ナイナイ。桜子のこと見てるんでしょ。」


ミニスカート履いてる桜子が色気撒き散らしてるんでしょ。


「ホント、道明寺さんは苦労しますよね。」
「意味がわかんない。」

「あ、そろそろ私行きますね。先輩、チークはこの辺りに入れると良いですよ。それから、昨日渡したカタログよくチェックしてみて下さいね。」
「わかった。」


あたしも行かなきゃ…トレイを下げて、次の講義のある教室に向かっていると、同じゼミの男の子たちに声をかけられた。


「今日さ、ゼミのヤツらが集まって飲むんだけど牧野さんも一緒にどう?」
「えっと〜。」

「俺もだけどさ、男女問はず牧野さんと話をしたいヤツいっぱい居るからさ。」
「・・・・・あのっ。」

「講義が終わるまでに考えてみてよ。ねっ。」


バイトもあるし断ろうと思ったのに、すぐに返事をさせてもらえなかった。


声をかけてきた男の子たちは、大学から入ってきたからあたしと道明寺の事を知らない。


ダメ元で聞いてみる?

講義が始まる前に、LINEをすると『ダメだ』とすぐに返信があった。


『仕事中に変なこと聞いてごめんね。バイトもあるし、行かないでおく。』


と返し、携帯を鞄にしまって講義を受けた。


講義が終わって、バイトがあるからと飲み会を断ったら、また誘うからと言われてしまった。
あたしなんか誘っても楽しくないのにね…。



翌週、桜子と居る時に同じゼミの女の子たちが、女子会するから牧野さんも来ないと声をかけてくれた。


女子会かぁ〜。


みんなのファッションの話や恋バナも聞いてみたいし、バイトもないから行ってみようかな。
行くって返事したら、桜子はちょっと驚いた顔をしていたけど、ちゃんと道明寺さんに報告してくださいよと言われた。


みんな過保護なんだよな…。


道明寺にLINEで女子会に行く旨とお店の場所を伝えておいた。


『飲み過ぎるなよ。帰りは連絡しろ』と返信があった。


6時スタートだったから、図書館で時間を潰してから女子会があると言う居酒屋に行った。


すでにみんな揃っているんだけど…席が多過ぎない?
少し疑問に思いながらも、乾杯をしてご飯を食べ始めた頃に、個室のドアが開いてゼミの男の子たちが入ってきた。


「えっ、女子会じゃぁ…。」

「牧野さん、固いこと言わないの〜。」
「そうそう、いつも誘っても来てくれないって言ってたから、ごめんね。」


「わっ、マジで牧野さんがいるー!!」
「すげぇ、ほんとだ!!」


女の子たちには引き留められ、男の子たちにはやたらと喜ばれ…帰るって言い難い雰囲気になっちゃった。


また道明寺に心配かけちゃうな。


そんなことを考えてたらいつの間にか、みんなは席を移動してて、あたしの両サイドに本田君と矢野くんが座っている。


「やっと牧野さんと話せる。」
「いつもランチは三条さんといるし、講義が終わったらすぐに帰ってしまうもんな。」

「バイトがあるから。」

「就職活動は?もしかしてもう決まってる?」
「あ、うん。」

「流石だね!どこ?」
「いや、ちょっと…。」

「俺、花沢か道明寺入りたいんだけどな。なかなか厳しそうでさ。」
「そ、そうなんだ…。」


あたしの就職先はもちろん道明寺HD。

勝手に内定を出そうとする道明寺と大ゲンカをして、見兼ねた道明寺のお母さんが出てきて一般試験とは別に試験を設けてくれ、直々に面接をしてくれて内定をもらった。


『いくら司の頼みでも、試験の結果が悪かったら内定は出しませんから、堂々と入社してきなさい。』


と言われて、ちょっと安堵したんだ。


「英徳を小学部から通ってる人たちって、ほとんど就職活動してないもんな。」
「ほとんど稼業を手伝うか、コネだろ?」
「羨ましいよなぁ。」
「ほんと。」


就職の話は、あたしはあんまり出来ないんだよね。
コネじゃないって言っても、道明寺との関係を知ってる人はそうは思わないでしょ?

すごく居づらくなって、トイレに席を立った。


はぁ〜、憂鬱だなぁ。


道明寺に何時頃に帰れそうかLINEを送ってみた。

『8時には行けるぞ』と返って来たので、待ってるねと返してみんなのいる部屋に戻った。


違う席に行こうと思ったのに、
「牧野さん、飲み物新しいの来てるよ。」
と本田くんに声をかけられ、仕方なく元の席に戻った。


「牧野さんはさ、彼氏っているの?」


矢野くんが聞いてきた。


「うん、いるよ。」
「マジかぁ〜、俺牧野さんのこと可愛いって狙ってたのに…。」


がっくりと机に伏せてしまった。


「付き合ってどれぐらいなの?」
「5年…ぐらいかなぁ。」

「長いね。別れる予定とかないの?俺、今から次の彼氏に立候補しておこうかな。」


ちょっと意味ありげにそんな事を言ってくる本田くん。わざわざそんな事を言わなくてもいいのに。


「えっ??別れないよ。」
「そんなのわからないだろ。」


本田くんは、見た目もカッコいい部類に入るし、あたしなんかじゃなくてもいいのに…。


これ以上、本田くんとは話したくないと思っていたら、道明寺から『今から迎えに行く』とLINEが入った。
早めにここを出よう!

本田くんがトイレに立っている隙に、幹事の子に迎えが来たから帰るねと伝え、お金を払って
居酒屋を出た。

大通りに出ようと思って、歩いていると
「牧野さん、ちょっと待って!」
本田くんが走ってきた。


「俺、牧野さんの事マジなんだ。」
「彼氏がいるって言いましたよね?」

「道明寺司…だろ。知ってるよ。」
「だったら…。」

「牧野さんって一般家庭の出たよね?そんな身分違いの恋愛なんて長く続くわけがないだろう?そのうち、価値観の違いで上手くいかなくなるって。」

「そんな事無いもん!」

「その点さ、俺だったら牧野さんと立場一緒でしょ。牧野さんが周りから注目される事も無くなるし、俺たち上手く行くと思うんだよね。」


足早に去ろうとするあたしの腕を掴んで離してくれない。
触れられているところから嫌悪感が溢れてくる。


「離して…。本田くんはさ、本当の道明寺の事を知らないからそんな事言うんでしょ。あたしは、何を言われても絶対に道明寺とは別れないから!」

「最初から上手く行くなんて思ってないよ。長期戦で行くつもりだから。」


ようやく手を離して、「またね〜」と笑いながら居酒屋に戻って行った。

あたし達の事をあんな風に言われるなんて、すごい悔しくて…涙が溢れそうになった時に「牧野!」とあたしの大好きな声がした。


「道明寺っ!!」


声のする方へ駆け寄って道明寺に抱きついた。


「うおっ!どうした?」
「会いたかったの。」


あたしの大好きな香りと、道明寺の温もりに包まれていつもなら安心するのに、さっきの本田くんの言葉が残っているのか、不安で仕方ない。


「ね、メープル行きたい。」
「珍しいな。」
「抱いて欲しいの…。」


道明寺にだけ聞こえる声で言うと、一緒目を見開いたけど、「りょーかい」とイタズラっぽく笑ってあたしをリムジンまでエスコートしてくれた。


部屋に入った途端、求めたのはあたし。
いくら繋がってもあたしの不安は消えて行かなくて、もっと奥まできてとか、足りないからもっときて…と道明寺を求めた。





いつも応援ありがとうございます!

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コメント

コメント(2)
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2019/09/23 09:58 編集返信
くるみぼたん
澪〇〇〇様
コメントありがとうございます♡

恋愛って楽しいけど、不安もいっぱいですよね(≧∀≦)
もうそんな気持ち遠くに置いて来て思い出せませんが…。

いっぱい悩みながらも、少しずつ不安がなくなってくるといいのですが…。

本田くん、馬でいいですか(笑)

くるみぼたん

2019/09/23 19:57 URL 編集返信
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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

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