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brush up! 9《完》






「先輩、それ婚約指輪ですか〜?」
「うん。」

左手の薬指にはまっている、あたしにはもったいないぐらいに輝いている婚約指輪。


「流石、道明寺さんですね。」
「ん?そんなに高級?」
「ええ、桁違いに。」


道明寺との婚約発表から1週間、あたしの名前は出てないから、特に周りも変わらなくて、変わった事と言えば、道明寺所有のマンションで一緒に暮らし始めたぐらい。


今日はみんなで集まる日だから、桜子と一緒にカフェテリアで時間を潰していると、周りがキャーキャーと騒ぎ始めた。


「迎えに来た。」


そう言ってあたしの隣に座り、チュッと頬にキスをした。


「ちよっ……」


あたしが文句を言うより先に、周りのみんなのキャーと言った叫び声がカフェテリアに響いた。


「牽制ですか?」
「まあな。」

「私は寄るところがあるので先に行きますね。」
「三条、請求書俺に回しておけ。それから、欲しいものあったらリスト出しとけよ。」
「ありがとうございます。」


あたしのよくわからない会話を2人はして、桜子は満面の笑みでカフェテリアを出ていった。


「ねぇ、何のこと?」
「おまえは知らなくてもいい。」
「ふーん。」

「別に、やましいことはねえぞ。」
「疑ってないってば。」


クスクス笑っているあたしの額を道明寺は優しく小突いた。


「俺らもそろそろ行くか。」

「あっ、ゼミの教室に忘れ物したから取りに行ってもいい?」
「いいぜ。」


道明寺はあたしの腰に手を回して、2人でゼミの教室まで歩いて行った。

教室には、数人の学生が残っていて、教授も在室中だった。


「おや、道明寺くんどうしたんだい?」
「山中教授、その節はお世話になりました。」


道明寺に気づいた教授が、あたし達の方に寄って来た。


「いや、私もいい勉強になったよ。」
「また、機会があれば是非お願いします。」

「今日は…。」
「彼女…私の婚約者の牧野さんと一緒に忘れ物を取りに来ました。」

「婚約者って、この前発表された…。」

「ええ、高校生の時からの付き合いでようやく念願が叶いました。彼女が学生の為、名前こそは公表してませんが隠すつもりもありませんので。」

「そうか、おめでとう。」
「ありがとうございます!」


あたしが自分の机で忘れた書きかけのレポート探している間、道明寺は教授とそんな話をしていた。

教室にいた学生達はみんなペンやパソコンを打つ手を止めて聞き耳を立てている。

その中には、本田くんの姿も…。
一瞬目があった気がしたけど、スッと視線を外された。


「つくし、あったか?」
「あっ……うん。」

「皆さんの邪魔してもいけないし行くか。」
「うん。教授、お騒がせしました。」


差し出された道明寺の手を取って、ゼミの教室を出た。
教室を出てすぐに、道明寺の腰にぎゅっと抱きついた。


「どうした?」
「へへっ、つくしって呼ばれて嬉しかったから。」


みんなと集まるレストランに向かう道中のリムジンで、これからはお互い名前で呼び合おうって話をした。





***


「何だあのバカップル!」


私たちの前だとか気にしてない様子でイチャイチャしてるお二人。


「ようやく蜜月なんじゃないですか。」
「司が帰国して半年過ぎて、ようやくかよ。」


婚約を祝う会と称して皆さん集まったんですけど、自分達の世界に入ってるお二人を肴に盛り上がっている。


「やっと司らしくなったな。」
「しかし、司色気出まくってねぇか。」


確かに、カップルでイチャイチャしまくってるのに、お店の中の女性は色気が溢れ出している道明寺さんに釘付け。


「そりゃヤりまくってんだろ。」
「あの時で、会ったら3回はするって言ってたもんなぁ。今は一緒に暮らしてるから…もしかして毎日か?」

「桜子っ、後でつくしから聞き出すわよっ!」
「いいですよ。私も気になりますから。」

「でも、牧野も綺麗になったね。」

「そりゃね、桜子があれこれと手助けしてたんでしょ。」
「ええ。」

「手助けって?」
「お化粧の仕方とかエステとか脱毛とかです。」
「へぇ〜、牧野も頑張ってたのか。」


先輩、VIO脱毛した事は黙っておいてあげますからね。


「桜子、優紀ちゃん、そろそろつくし拉致るよっ!」


滋さんは、イチャイチャしてる2人の間に割り込んで、道明寺さんに足蹴にされながらも先輩を連れ出す事に成功した。


「つくし、さぁ、聞かせてもらおうじゃないか…。」


奥まった席で、先輩を尋問するような滋さん。
ちょっとやり過ぎじゃないですか?


「な、何を…。」

「司とのエッチに決まってるでしょ。どれぐらいの頻度でするの?」
「毎日……かな。」

「じゃあ、1日に何回?」
「3回ぐらい…休み前はもっとかも。」


滋さんの勢いに押されて素直に答えちゃってますよ。
道明寺さんも凄いですけど、それを受け入れている先輩も凄すぎです。


「司はエッチ上手い?」
「そんなのわかんないよ。お互い初めてだし。」
「あーんもうつくしったら可愛い♡」


ぐふっ!


滋さんにぎゅーっと抱きしめられて、身動きが取れなくなっている先輩を、さっきの反撃とばかりに道明寺さんが奪還してご自分の隣に連れて行かれた。


皆さんはバカップルなんて言ってますけど、ほとんど会えなくて、連絡も取ることも出来ない中で、4年もの遠距離を乗り越えて今があるんですから、ちょっとぐらいは大目に見てあげようと思います。



「イテッ!!何すんだよっ!」
「だって人前で・・・//」
「可愛いお前が悪い。」
「だからって・・」
「な、そろそろ帰ろうぜ。」


やっぱり、前言撤回させていただきます。
道明寺さん、溢れんばかりの色気で先輩に迫るのは2人っきりの時にしてください。
周りが目のやり場に困りますから…。






END




いつも応援ありがとうございます!

----------------
最後は、影の功労者(隠れてないけど)の桜子ちゃん目線でした。

『あとがき』は後ほど…。
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コメント

コメント(6)
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2019/09/27 11:36 編集返信
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2019/09/27 13:16 編集返信
くるみぼたん
Ar〇〇様
ありがとうございます♡

司くんの為に頑張るつくしちゃん…
楽しんでもらえたようで嬉しいです(≧∀≦)

こんなに頑張られたら、司くんも大満足ですよね〜♪
そして、メロメロに愛してくれると思います♡

くるみぼたん

2019/09/27 20:41 URL 編集返信
くるみぼたん
スリ〇〇〇〇〇〇様
コメントありがとうございます♪

そうなんです!
司くんのために頑張るつくしちゃんでした(≧∀≦)

司くんが不安になることもリクエストに含まれてたのですが、
ちょっとすれ違いでしたね(^-^;

つくしちゃんは、一途に頑張っていたんですけどね。。
色々と恥ずかしくて言い出せなかったんです(´∀`)


リレーは、どうなるんでしょうね。
今、きっとhappyさんが頑張ってくれてるはず…です(≧∀≦)

少しだけお休みをもらって、お話を膨らませてきますね(*^▽^*)

くるみぼたん

2019/09/27 20:52 URL 編集返信
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2019/10/01 11:36 編集返信
くるみぼたん
na〇〇〇〇様
コメントありがとうございます♪

お互いを想ってるからこそ…
言えないこと、聞かないことがいっぱいで
不安だらけでしたが…ようやく不安が消えだかな^ ^

まだまだ見たいられます〜?
司くんにイチャイチャさせてしまうと、きっと終わりが見えてこなくなるのでこの辺りで終わりにしておきます(≧∀≦)

くるみぼたん

2019/10/01 19:43 URL 編集返信
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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

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