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あたし副社長と結婚します! 16






震える携帯の画面を見て、はぁ〜っとため息をついてそのままにした。


「出ないのか?」
「いいんです。」


一度切れたのにまたかかってきた。


「出ろよ。用事なんじゃねーの。」
「もうっ…」


通話ボタンを押して電話に出た。


『つくしちゃん?忙しい時にごめんね〜。結婚パーティーの出欠の最終確認なんだけど、出席で大丈夫だよね?』
「えっと、私は…」

『彼氏とか連れてきても大丈夫だからねっ!』


あんたがあたしの元彼を寝取っておいて、彼氏を連れて来てもいいだなんてよく言うわ。


「行くって言えよ。」
「えっ?」


『つくしちゃんどうしたの〜?』
「何でもないから。」
『そう?』


「俺が一緒に行ってやるから行けよ。」
「……もぉ〜。」


美幸の声が漏れていたらしく、横からあたしを指図してくる副社長。


「美幸、パーティー行くから詳細はLINEして。」
『わかった〜!ありがとうね!!』


浮かれた声で美幸は電話を切った。




「もうっ、横から口出さないでくださいよ!」
「今のって、元彼を寝とった女だろ?」
「そうですけど…。」

「俺もそのパーティー行くから日にち教えろよ。」
「本気ですか?」

「もちろん、マジ。服とか準備してやるから楽しみにしとけよ。」
「……はい。」



行くつもり無かったのにな。

行ったって、絶対噂の的になるの目に見えてるしさ。


最近ほんとツイテナイ。




「それからさ、婚約者なんだからそろそろ敬語ヤメロよ。」
「むっ、無理です…。」

「呼び方も。司って呼べよ。」
「それも無理です。」

「じゃねーと、契約結婚ってバレるだろ。」


そうだ、進にも冗談だけどそんな風に言われたんだった。
バレないようにしなきゃ。


「善処します。」
「クッ、堅てぇの。」


この頃から、副社長副社長との距離が少し近くなったような気がする。



元彼と美幸の結婚パーティーは、副社長の独壇場で終えた。
帰りの車の中で、腰が砕けそうなキスをされ逃げるようにあたしの部屋に帰った。






**

『来週末、社長が日本出張だからアポ入れたからそのつもりしておいて』


副社長から連絡が入った。


社長って、副社長のお母さんって事だよね。
大丈夫かなぁ…あたし。


1週間以上先の事なのに、今から緊張する…。

気持ちを引き締めて仕事をし、定時から30分だった頃に仕事を終え帰り支度をした。


オフィスのエントランスを出て少し歩いたところで「牧野さん!」と声をかけられた。


声のした方を向くと…
あ、お見合いパーティーの人だ。 


携帯を教えたものの電話もかかって来てなかったから、もう興味の対象から外れたと思ってたのに…。


「こんばんは。」
「何度か電話したんだけどさ、出てもらえなかったから会いに来たんだ。」
「あれ?そうなんですか??」


電話なんてかかってきてないと思うんだけど…。


そんなやり取りをしていたら、「牧野さん!!」とやや嬉しそうなトーンで呼ばれた。
ヤバっと思った時には、ニコニコした笑顔の田辺先輩が隣にいた。


「こんばんは〜。牧野の同僚の田辺っていいます〜。」
「初めまして、飛鳥M建設の山本と言います。」


ああっ、そう!
山本さんだったんだ…。


「突然なんですが、合コンしませんか〜?」
「合コンですか?いいですけど…。」


山本さんはいきなりの事に驚いた様子だったけど、すんなり了承した。


「よかった♡じゃあ、連絡先交換してもらえますぅ?」
「いいですよ。」 


あっという間に二人は携帯番号を交換してしまった。


「来週の金曜日はどうですか?」
「ああ、多分大丈夫かな。」

「じゃあ、メンバー集めて連絡しますね。」
「田辺さん、牧野さんも必ず連れて来て下さいね。」

「了解ですぅ!牧野さん、金曜日空けててね。」
「え?私はちょっと…。」
「絶対空けててね!」


笑顔をあたしに向けてるんだけど、目がマジで怖い。


「・・・・・はい。」
「よかった♡山本さん、来週よろしくお願いしますぅ〜。」


嬉しそうに田辺先輩は帰って行った。


「ははっ、元気な人だね。」
「まぁ…」

「牧野さん、急なんだけど今からご飯でもどう?」
「今日はちょっと…。」


本当は用事なんて無いんだけど、契約とはいえ一応副社長と婚約した訳だし、男の人と二人はダメだから…ね。


それに、この人はちょっと…いやかなり苦手。


「そっか、残念。じゃあ、また来週の金曜日にね。」


意外にもあっさりと帰っていった。



はぁ〜。

一時の感情でお見合いパーティーになんて行くんじゃなかった。

結局、副社長との契約結の話を受けちゃった訳だし、面倒な事が増えただけだよ。


なんか最近ため息ついてばっかりだし
こんなんじゃ幸せになれないね。







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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
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