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Bitter sweet 1








今日も会えた♡






中学を卒業して、高校生になったから始めた喫茶店でのバイト。

私の通う高校から近いんだけど、誰も気づかないような路地裏に店がある。

合格発表を見に行った足で、学校周辺を散策してたら見つけた今流行りのカフェじゃ無い喫茶店。

店先の『アルバイト募集』の張り紙を見て、店の中に飛び込んだ。


マスターはバイトがしたいと言う中学校の制服姿のあたしを見て、4月になったらおいでと言ってくれた。




入学式はまだだけど、4月に入ってすぐに店を訪れた。

マスターは、秋月雅夫さん…通称アキさん。
いつもは奥さんが手伝ってるんだけど、介護で忙しくなったため、バイトを雇うことにしたんだって。


まだ始めて1週間なんだけど、お客様はいい人達ばかりでバイトが初めての私を優しく見守ってくれている。


「いらっしゃいませ〜。」


長身の男性が店に入って来た。
あたしをチラッと見て、そのまま奥の席にどかっと座った。


お冷やを持って注文を聞きに行こうとすると、アキさんに止められた。


「彼はブルマンしか飲まないから。」


マスターは豆を引いて、ブルマンを淹れた。


「わっ、いい香り。」
「ほら、持っていって。」
「はい。」


お冷やとコーヒーをトレイに乗せて、彼の席まで持って行った。


「お待たせしました。ブルマンです。」


近くで見た彼は驚くぐらい美形で…緊張しちゃってコーヒーを持つ手が震えた。

カタカタと音を立てながらも、なんとか机にコーヒーを置くことが出来てほっとしていると、彼がフッと鼻で笑った。




一瞬だけ笑った顔に一目惚れ……しちゃった。




年上っぽいけど、大学生なのかな?
彼女は…きっといるよね。

もっと彼のことを知って知りたいような知りたくないような…。


アキさんが言うには、いつも一人で週に2〜3度お店を訪れるらしい。









**

ママの『英徳に行くわよ』の一言で、都立高校に行くつもりだった私は鬼のように勉強をして(させられて)英徳の入試に挑み、猛勉強のお陰で見事合格してしまった。


大喜びするママを見ると、もう一つ受かっていた都立高校に行きたいと言えずにママの希望通り英徳に行くことにした。

私立だし、お金もかかるからと喫茶店でのアルバイトも始めた。



お嬢様、御坊ちゃま学校だとは聞いていたけど、私の想像以上なのを知ったのは入学式の日。

春休みに海外旅行に行った話とかお祝いにもらった物の話、そして大半の生徒は高級車で通学するってこと。


私が今まで暮らして来た生活とは正反対な世界が繰り広げられている。


そして、この学園にはF4と呼ばれる4人組がいて、学園を牛耳ってるらしいってこと。




「はぁ〜、大変な高校に来ちゃったな。」


学校にいたのは半日にも満たないのにどっと疲れた。
でも、今からバイトだし気持ちを切り替えて頑張ろう!


公園で、持って来たおにぎり食べてジャーに入れておいたお味噌汁を飲んで、バイトに向かった。


「アキさん、こんにちは。今日もよろしくお願いします。」
「おおっ、今日は入学式だったね。学校どうだった?」
「ん〜、ちょっと色々大変そうです。」
「ハハッ…ありきたりな言葉だけど頑張って!」
「はい。着替えて来ますね。」


着替えて店に入ると、ランチタイムだからいつもよりお客様が多め。

コーヒーもだけどマスターのサンドイッチも美味しいって人気なんだ。

ランチタイムが落ち着いた頃、入り口のドアが開き、例の彼が入って来た。


マスターが淹れたブルマンとお冷やをトレイに乗せて彼のところへ持っていった。


「お待たせしました。ブルーマウンテンです。」

「なんか食うもんある?」
「え?」

「朝から何も食ってなくてさ。」
「あっ、はいっ!オススメはカツサンドです。それから、ミックスサンドもチキンとアボカドサンドも人気で…あっ、タマゴサンドもありますっ!」


一気に説明をする私に、彼はフッと鼻で笑った。


「じゃ、カツサンド。」
「はい、かしこましましたっ!」


また笑われちゃったな。。


「アキさん、5番テーブルにカツサンド一つお願いします。」
「5番??」
「はい。」
「へぇ〜、これはつくしちゃん効果かな。」
「え?」
「なんでもないよ。カツサンドね。」



そう言えば、初めて声を聞いちゃったな。

少し低めのバリトンボイスっていうのかな、すごくセクシーな声だった。


彼の声を聞いて、入学式で落ちていた私の気持ちが一気に浮上したんだ。






いつも応援ありがとうございます♪

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新連載です(*´꒳`*)
つくしちゃんが一目惚れした相手は、もちろん彼…ですよ(≧∀≦)

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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
ブログ内のお話等の無断転載、無断掲載は固くお断りしています。