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Bitter sweet 4







クラスは違うけど、真木子ちゃんと時々話せるようになって、私の気持ちは少し楽になった。

でも、クラスが違うからランチタイムは別。


カフェテリアとか中庭とか、お弁当を食べられそうなところを探してみたけど、結局落ち着いたのは南校舎の非常階段。
誰も来ないし、日当たりも良くて落ち着くんだ。


「毎日毎日、F4だってキャーキャーしてるけど、アイドルかっつーの!」


とか


「いつも高級品を身につけて自慢してるけど、親のスネかじってて、自分で稼いでから自慢しろっつーの!」


とか誰も居ないことをいい事に色々日々の愚痴を吐き出しながら、ランチタイムを過ごしていた。



一つ上の階で、誰かが聞いてるなんて私は思ってもみなかった。







**

「つくしちゃん、最近この辺りに変質者が出るらしいから帰り道気をつけてね。」
「はい。ミナミさん、ありがとうございます。でも私なんかを襲う物好きなんかいませんよ。」
「何を言ってるの!制服で帰るんでしょ?若い子なんて狙われやすいに決まってるでしょ。」
「……はい。」


変質者かぁ〜。
こんな閑静な住宅街なのに…な。


あたしのバイトが終わるのは8時。
お店は9時まで開いてるんだけど、アキさんが高校生だからと8時に上がらせてくれている。


バイトを終え、制服に着替えて店を出た。

さっきのミナミさんの話を思い出し、いつもより早歩きで駅を目指した。




コツコツコツ…
私の後ろから足音がする。



もしかして。。

駅まで逃げるように走って帰った。


次の日、また別のお客様にも変質者がいるらしいから気をつけてと教えてもらった。

昨日みたいに誰かが背後にいたら嫌だな…と店を出たら、とっくに店を出たはずの彼が店の前に立っていた。


おまえ、英徳だったのか…


あたしの制服姿を見て、ボソッと呟いた彼の言葉は私には聞き取る事が出来なかった。


「送ってく。」
「え?」
「駅まで送って行ってやる。」


変質者の話をしてた時に、彼は店にいたんだっけ?

私のこと待っててくれたってこと…だよね?


「…はい。あのっ、私は牧野つくしって言います。えっと、お名前は?なんでお呼びすれば?」
「・・・司だ。」
「司さん?」
「ああ。」


名前は聞いたものの
それ以上、話をすることもなく…


少し早歩きな彼…司さんの少し後ろを遅れないようについて行った。


「ありがとうございました。ここで大丈夫です。」
「ああ。」


私の事、心配してくれたのかな?
だったら嬉しいな…。



そんな事が数日続いた。


「お先に失礼します。」
「つくしちゃん、気をつけてね。」
「はい。」


店を出ると、いつもの所に司さんはいない。

特別が続くともしかしてって思っちゃうよ。
期待なんかしちゃあダメなのに…ね。


肩を落として歩いていると、後ろから足音が聞こえてきた。


気のせい…だよね。


少し足を早めた所で背後からガバッと抱きつかれ、首元に生暖かい息がかかった。 


「んっ・・ヤッ・・・。」


恐怖で大声で叫ぶ事も出来ず、もがいてみても男の人の力に敵う訳もなく、ブラウスの裾から男の手が入ろうとした瞬間…


「テメェ、何やってんだよっ!」


声と共にあたしを抱きついていた男の手を捻り上げ周りにいた男の人達が取り押さえた。


「大丈夫か?」
「はい。」
「悪りぃ、遅くなった。」
 

司さん、来てくれたんだ…。


ホッとしたのと同時に、さっきの恐怖が蘇ってきてカタカタと震えていると、司さんにふわっと抱きしめられた。


「ごめん。怖かったよな…。」


司さんの温もりに包まれ、ポロポロと涙が溢れてきた。
私の気持ちが落ち着くまで、髪をずっと撫でていてくれたんだ。。


「ごめんなさい。服か濡れちゃった…。」
「気にすんな。送ってく。」


ちょっと高級そうな車の後ろに乗せられて、私の家の前まで送ってくれた。


「ありがとうございました。」
「アイツは警察突き出したから心配すんな。」
「はい。色々とすみません。」


司さんも私と一緒に車から降り、家に入るまで見届けてから車に乗って帰っていった。


「つくし、おかえり〜。どうかした?」
「ただいま。何でもないよ。」
「そう?着替えておいで、ご飯食べるてしょ?」
「うん、お腹空いちゃった。」


変質者に襲われそうになったなんて、心配されちゃうからママには話せなかった。



すっごく怖かったんだけど、司さんに助けてもらって、抱きしめてもらって怖かった気持ちが一気に消えていった。

それに、すごくいい香りがしたんだよね…。
香水とかつけてるのかな。







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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
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