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Bitter sweet 5






「なぁ、司。最近付き合い悪くねえか?」
「そうか?」
「女でも出来たのか?」
「いや、そうじゃねーけど…。」
「けど何だよ?」
「もしかして好きなのか?」
「マジか??」


どこで出会ったんだとか、合わせろだとか散々言われるので、学校帰りにいつもの喫茶店に連れて行くことにした。






「ここか?」
「ああ。」


店に入ると、いつもの様に「いらっしゃいませ〜」と元気な声が聞こえてきた。

ダチが一緒なのに少し目を見開いて驚いていたが席についた俺たちの所へ水を持って来た。


「俺たちコーヒーね。」
「はい。えっと、司さんはいつものでいいですか?」
「ああ。」
「少々お待ち下さいね。」


店の奥に戻って行った彼女を見ている俺をすげーニヤニヤした顔で見てくる。


「何だよ。」
「マジであの子なのか?」
「中学生じゃねーの?」
「な訳ねーだろ。高校生だ。」
「ふーん。」
「司んだってよ。」
「うっせぇ!」

あの声、どこかで聞いた事があるんだけどな…。

俺たちが話している中、類は何かを考え混んでいる。


「お待たせしました。ブレンドとブルーマウンテンです。」


テーブルにコーヒーを置き終わった彼女に、総二郎が声をかけた。


「ねぇ、彼女。良かったらここで俺たちの相手してよ。」
「なっ、ここはそんなお店じゃありませんっ!ふざけないで下さい!!」


キッと総二郎をひと睨みして店の奥へと戻って行った。


「俺達の誘いに乗らないなんてな。」

お前らが知ってる女達とは違うぞ。

彼女の淹れたコーヒーを楽しんでいると、突然類が声を上げた。


「あっ!どこかで聞いた声だと思ったら、非常階段だ!」
「何だよそれ?」

「多分、南校舎の非常階段に来てる子。顔は見た事ないけど、いつも独り言が大きいから…。」
「英徳なのかよ?」
「ああ。」
「おまえ知ってたんか。」

「あの様子だと俺たちのこと知らないって事だよな。」
「…たぶん。」
「それで司さんって訳か。」
「・・・・・」


知らないんだっらそのまま押し切ったらいいんじゃねーの?

とか

おまえが、その低音ボイスで耳元で付き合ってって言えばイチコロだろ。

とか好きなことを言ってくるけど、そんな簡単じゃねーよ!



店を出て、そのまま飲みに行くと言う総二郎達。


「俺は遠慮しとくわ。」
「何でだよ。付き合い悪りーな。」
「時間潰して、彼女を駅まで送って行くから。」
「健気だねぇ〜。」
「うっせぇ!」
「ま、ガンバレよ。」






総二郎達と別れた後、本屋とか適当に時間を潰して、彼女のバイトの上がる時間に合わせて店の前に戻って来た。


「え?なんで?友達と一緒だったんじゃあ…」


店から出て来た彼女は俺を見つけて驚いている。


「送ってく。」
「もう変質者も捕まったし…」
「他にも変なヤツいるかもしれないだろ!」
「・・・」
「ほら、行くぞ。」


照れ隠しにそう言って歩き始めたが、後ろから小走りに付いてくる彼女に気づき歩くスピードを緩めた。


「さっきはダチが悪かったな。」
「あ、いえ…。」


何を話していいかわかんねぇ。。
少し無言が続き、気まずい時間が流れた。


「あのっ、この前は助けてもらってありがとうございました。」
「俺こそ、ごめんな。もう少し早く行くつもりだったんだけど遅れたから怖い目にあわせた。」


車が混んでいて、迎えに行くのが遅れてしまったのが今でも悔やまれる。


「司さんって大学生なんですか?」
「いや、高2。おまえは?」
「え〜!高2って私と一つ違いですか〜??あ、私は高1です。」


彼女が英徳だと知って、調べようと思ったが、なんかフェアじゃない気がしてやめた。
調べるよりも彼女の口から直接聞けるのは、嬉しいモンだな。


「高1か…もっと幼く見えたわ。」
「幼くって、中学生ってことですか??中学生だったらバイトなんて出来ないじゃないですよ。」
「そうか…。」


ふふふっ、と笑う彼女が可愛くていつまでも見ていたいと思った。


「なぁ、なんで毎日バイトしてるんだ?」
「あはは、うち貧乏なんですよ。今通ってる高校の授業料が高いので、家計の足しになればと思って…。」
「そうなんか。」
「恥ずかしいんですけどね。。でも、今のバイトとっても楽しいんですよ。」
「なんか、おまえに合ってる気がするわ。」
「へへっ、ありがとうございます。」


彼女と話をしていたらあっという間に駅についちまった。


「今日もありがとうございました。おやすみなさい。」


笑顔で手を振って改札の中に入って行った彼女の背中をいつまでも見送っていた。


何度も彼女を駅まで送って行ってたが、こんなに会話が続いたのは初めてだ。
込み上げてくる嬉しさを隠しきれないまま邸に帰った。





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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
ブログ内のお話等の無断転載、無断掲載は固くお断りしています。

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