FC2ブログ

Bitter sweet 6






学校では、F4の話題を聞かない日はないぐらいで、いいことも悪いことも興味のない私の耳にも入ってくる。

良いことは、とにかく容姿が良くてそこら辺のアイドルにも引けを取らないとか、彼らの親は大財閥だったりとお金持ち…って表すのも失礼なぐらいの富豪だってこと。

悪いことは、彼らは『赤札』なんてものを貼って、気に入らない生徒は学園から抹殺していってたということ。
暴力沙汰になっても、学園に多額な寄附金をしてるから、先生達も何も言えないんだって。


「結局は、自分で何にも出来ないワガママなボンボンじゃん。」


非常階段でお弁当を食べながら呟いた。


「ま、でも関わらないに限るよ。目立たないようにしないとね。」



お弁当を食べ終え、教室に戻ろうと廊下の角を曲がった所で別の角から現れた人とぶつかってしまった。


「キャッ!」
「うぉっ!」


とっさに相手の人が私を抱きとめてくれたんだけど…。


ふわっと漂った香りに覚えがある。




まさか…。


もしかして…。


恐る恐る顔をあげてみるとよく見知った顔。


「うそ…つか・・・」


言いかけた私の言葉を押し消すように、


「キャー、道明寺様〜!!!」
「お怪我は無いですか〜?」


周りから黄色い声が降ってきた。


私は彼から慌てて離れ、「すみませんでした」とペコリと頭を下げて逃げるようにしてその場を離れた。




「うそ、なんで…。」


頭の中がパニックになってトイレに駆け込んだ私。


司さんが、F4のリーダーと言われてる道明寺さんってこと??

この前沢山話をして少し仲良くなれたと思っていたのに…。
私がこの学園で、絶対に関わり合いを持ちたくなかった人だったなんて…。



同じ日に、バイト先の喫茶店に来た司さん。


彼が道明寺さんだと知って、私の知っている司さんとは別人に見えて、目を合わせられなかった。


バイトが終わって、いつも通りに迎えに来てくれた司さんから逃げるように走って帰った。




**

学校の廊下で彼女と偶然ぶつかりそうになり、とっさに抱きとめた。

彼女が俺だと気付いた瞬間に周りがキャーキャー騒ぎ始め、逃げるように彼女は廊下を走っていった。


それからか、彼女の態度が急変してしまった。
店に入っても目も合わせず俺に対してオドオドしている。


迎えにいっても、俺の顔を見た途端逃げるように走って行ってしまった。



翌日も迎えに行くと、またもや逃げるように走って帰っていこうとする彼女。


「待てよ!!」


少し怒りを含んだ俺の声に彼女はビクッと肩を振るわせた。


「何で俺を避けるんだ?」
「だって、司さんは道明寺さんで、F4で、赤札とか、暴力とか、住んでる世界も違うし…とにかく私が関わっていい人じゃないんですっ!」


彼女が一気に捲し立てた言葉は、俺の心に深く突き刺さった。


赤札のこと知ってたのかよ。


何も答えない俺をその場に残して走って行ってしまった彼女をを追うことも出来ず、俺はその場で立ち尽くしていた。



重い体と気持ちを引き摺りながら邸に帰ると、タマが出迎えてくれた。


「おや、坊ちゃん。数日前とは表情が大違いだね。」
「うるせぇ!!」
「おや、まあ、失恋でもしたのかね。」
「黙れ!!」
「図星のようだね。」


部屋に向かいながら、途中の廊下に飾っていた花瓶や置物…手についたものは手当たり次第壊して部屋に入った。


「はぁ〜、最近ようやく落ち着いてきたと思っていたのに困ったもんだね。」


タマの呟いていた声は俺には届かなかった。



部屋に入った俺は、そのままシャワーを浴びに浴室へと向かった。


服のまま冷たいシャワーを頭から浴びた。
少しずつ冷えてくる身体と共に頭の中も少し冷静になってきた。


悪いのは俺か…。

今までして来た悪事を隠しておいて、良いところだけを見せて好きになってもらおうなんて都合がいい事を考えていたんだからな。


彼女が英徳に通ってると知った時点で俺が道明寺司だって話すべきだったんだ。



もう嫌われちまったよな、きっと。



もし、もう一度チャンスがあるのなら…
キチンと俺の今までして来たことを話して、彼女に好きだって伝えよう。



翌日は学校に行く気にもなれず、久しぶりにサボってしまった。
今の俺じゃあ、彼女に会った所でちゃんと話が出来るとは自分でも思えなかった。


タマにさんざん嫌味を言われたが、そんなの知ったこっちゃねぇ。




そんな俺の部屋に思わぬ訪問者が来るのは、夕方になってからの事だった。




いつも応援ありがとうございます♪



関連記事

コメント

コメント(0)
コメント投稿
非公開コメント

訪問ありがとうございます!

プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
ブログ内のお話等の無断転載、無断掲載は固くお断りしています。

カテゴリ