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Bitter sweet 7






「はぁ〜。失礼なこと言っちゃったかな。」


非常階段で昨日のことを後悔している私。

噂で聞いたことを一方的に司さんに押し付けて帰って来ちゃった。

バイト先の喫茶店での司さんは噂されてるような人じゃなかったのに…。
それに、赤札を貼るような人が私を助けてくれたりしない…よね。


「それ、本人に話してあげなよ。」


突然階段の上の方から声がして、王子様のようなビー玉の目をした人が階段を降りてきた。


あっ、この前司さんと一緒に喫茶店に来てた中の一人だ。

…って事はF4!?


「君面白いね、心の中で考えてること全部口から出てるよ。」
「えっ!?」
「俺は花沢類。司さぁ、昨日めちゃくちゃ荒れてたらしくて、今日も学校休んでるよ。」
「病気ですか?」
「んー、君の独り言から想像すると君に言われた事がショックだったんじゃないかな。」
「そんな…。」


学校を休むだなんて、やっぱり私は酷いことを言っちゃったんだよね。。


「ね、司のところ連れて行ってあげようか。」


どうしよう。。


今日はお店はお休みだし…

酷いこと言っちゃったし、ちやんと謝らなきゃダメだよね。


「よろしくお願いします。」
「了解!今から行く?」
「え?午後からの授業が…。」
「ぷっ、冗談。授業が終わったら裏門に来て。場所分かる?」
「はい。」


授業が終わって裏門に行くと高級車が停まっていて、花沢さんと一緒に車に乗り込んだ。

司さんのお家に行く道中、花沢さんは司さんのことを少し話してくれた。


「司はさ、偉そうにしてるけど、ああ見えて寂しがり屋なんだよね。詳しくは本人から聞きな。」


学校から10分ぐらい車で走ってから何処かに停まった。


車窓から見える建物は家…と言うものには程遠かった。



え?ここは一体何??
お城??


「ここが、司んち。」


嘘!?ここが家??

お城?テーマパーク??…めちゃくちゃ大っきいよ!



車から降りると、お婆さんが迎えに出てくれた。


「花沢の坊ちゃん、昨日に一体司坊ちゃんに何があったのか知っているかい?」
「わかんないけど、なんとなく想像つくかな…。」
「坊ちゃんは、帰るなり廊下中のものを壊して行って大変だったんだから。」
「ぷっ、想像通りだね。たぶんその原因はこの子だよ。」


背中をポンと押されて、お婆さんの前に突き出されたようになった。


「初めまして、牧野つくしですっ!」
「おや、坊ちゃんの彼女かい?」
「ち、違いますっ!」
「まぁ、なんでもいいわ。坊ちゃんに会っておやり。」


お婆さんの後ろについて、長い廊下を歩いていった先の部屋に「よろしくね」と押し込まれてしまった。



ガチャリと部屋の扉が閉まった音が広い部屋に響いた。


「誰だ?入ってくんなって言ってんだろ!」


ど、どうしよう。
怒ってるよね。

でも、謝りにきたんだから…。


「早く出て行けよ!!!」
「あ、あのっ!!」


勇気を出して発した私の声を聞いてガバッとベッドから起き上がった司さんが、私の顔を見て驚いたように目をまんまるくしている。


「なんでここに居るんだ?」
「花沢さんに連れて来てもらって」
「類??こんな所まで何しに来たんだよ。」
「あ、あのっ、謝りたくて…」
「謝る?」


いつもの司さんよりかなり低い声。
やっぱり怒ってるよね。


「昨日、司さんに酷いことを言っちゃったから。。」
「・・・」
「噂だけで判断して、ちゃんと目の前の司さんを見ていなかったから…ごめんなさい。」



「それ本当の事だよ。」



「えっ?」
「今はやってねーけど、赤札も暴力も本当の事だ。」


司さんの部屋のドアに入った所で話していた私達。

少し話してもいいかと私の手を引いて、奥のソファに座るようにいい、彼も私の隣に座った。



司さんから話される彼の過去の話。

司さんが生まれてすぐにお母さんが財閥の仕事を始めた為、小さい頃から母親に会えるのは年に数回。
それでも、お姉さんやタマさん(さっきのお婆さんのこと)がいたから寂しくは無かったと言う彼。
欲しいものは何でも与えられて、苦労なんてした事は無かったけど、心が満たされる事は無かったと。
そして、お姉さんがその当時付き合っていた彼氏と別れさせられて政略結婚をした時に自分の中に抑えていたものが溢れ、赤札なんていう下らない遊びを始めたり暴力で行き場のない気持ちを鎮めてきた…と。



司さんの話を聞いていると涙が溢れて来た。


「なんでおまえが泣いてるんだよ。」
「だって…。」


私は、貧乏だったけどパパとママそして進がいつも近くにいて寂しいなんて思うことは無かった。

なのに、司さんは赤ちゃんみたいな時から両親共に不在で、どれだけ寂しかったんだろうと思うと涙が止められなかった。


泣いている私を見て、少し驚きながらもそっと指の腹で私の涙を拭ってくれた。
 

そして、ふわっと唇に何かが触れた。


びっくりして目を開けると司さんの顔が目の真ん前で、キスされたことを知った。


「つくしのことか好きなんだ。」


えっ?


「こんな話をした後にずるいけど、俺の気持ちを知ってて欲しい。」


そう言って、もう一度唇が重なった。

どう反応していいのか、固まったままの私に、


「悪りぃ、気持ちを抑えきれなかった。」


と言って頭をポンポンとされた。


「つくし、今日バイトは?」
「お休みです。」
「じゃあ、送っていく。」


そう言って立ち上がった司さんの後をついて行った。



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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
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