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sweet × sweet 3






「会見場の方へ移動をお願いします。」
「わかった。」


ふうっと息を吐いてから立ち上がり、会見が行われる部屋へ移動する。

メープルにくればつくしに会えるか…なんて思っていたが、研修中だと言ってたからさすがに無理みたいだな。
会場の中で、俺の入室を促すアナウンスがあり、中へ入っていった。


会場に一歩足を踏み入れた瞬間、シャッター音と共におびただしい数のフラッシュが焚かれるも、怯む事なく壇上へと歩いていった。


壇上へ登り、会見場を見回すと一角だけ雰囲気が違う空間を見つけた。


ここにいたのかよ…。

どういう経緯で会見場に来ることになったかなんてわからねーが、俺としてもこの会見をつくしにも見て欲しかったから好都合だな。



司会者から俺の経歴などの説明され、俺にバトンが渡された。


「先程ご紹介にあずかりました道明寺司です。本日は私どもの道明寺HD日本支社長就任会見に沢山の方に足を運んでいただきありがとうございます。
今までの業績が認められ、日本支社長というポジションに就くことが出来嬉しく思っています。
当面の目標としては、……(中略)……。


今後は、日本支社に新しい風を吹かせ、ますます道明寺HDを盛り上げていきたいと考えていますので、どうぞよろしくお願いいたします。」


一旦話に区切りをつけお辞儀をし、頭を上げた時につくしの方をチラッと見た。
俺の視線に気がついたのか、一瞬だけはにかんだ笑顔になり、すぐに元の顔に戻った。


「それから…私事ではございますが、この度高校生の頃からお付き合いのあった一般女性と婚約いたしましたことをご報告させていただきます。婚約者は社会人として働いておりますので、報道は一切お控えくださいますようよろしくお願いいたします。」


俺の突然の報告に会場中は騒めき、今日1番のフラッシュが焚かれた。


その後の質疑応答では、婚約者との出会った時期やきっかけだとかどんな人だとか、質問が続いた。
あんまり詳しく答えると、つくしが身バレをしてしまうため答えられる範囲で回答した。
治らない質問を司会者が切り上げ会見が終了した。









**

司の会見の後…


「ね、ね、道明寺支社長カッコ良かったね!」
「高校から付き合ってる人がいたんだね〜。」 
「きっとお似合いの美人さんなんだろうね。」


五十嵐さんと江藤さんがバックヤードを歩きながら、興奮してるけど小声で話をしている。


「牧野さんって英徳じゃなかったっけ?支社長のお相手に会ったことあるの??」
「えーっと、ないかな。」
「そっか〜。きっと素敵な人なんだろうな。」


司にお似合いな美人で、素敵な人…
私には一つも当てはまらないよ。


それにさ…
会見をしてる司は堂々としてて、私が知っている彼とは別人で、社会人になったばかりの私とはかけ離れてて…。



会見以降の研修を終え、マンションに帰った。


「はぁ〜。」


大事な研修なのに全然集中出来なかった。
ダメだな…私。















「つくし?」


目の前が明るくなって、その時初めて電気を付けてなかったことに気づいた。


「あっ、おかえり。ごめん。ご飯まだ出来てない。今から…」


慌ててソファから立ち上がったキッチンに行こうとすると、司に抱きしめられた。


「メシはいい。何かあったのか?」
「なっ、何にもないよ。」


隠そうと思ったのに、司にはお見通しだったみたいで、ピンッと指で額を弾かれた。


「痛っ!」
「側にいるのに隠し事すんなよ。ちゃんと話せよ。」
「うん…」


今日の司の会見を見て、ようやく仕事を始めたばっかりの自分との差を感じてしまって凹んでる。それに、同期の子達が司の婚約者は絶対に美人だって言ってたから…色々と自信がなくなったと話をした。


「俺だって、仕事を始めた時は全然だったぞ。それにな…俺がここまで来れたのはつくしとの未来を掴むためなんだから当然だろ。」
「………ん。」

「だから、つくしはおまえらしくいたらいいんだよ。」
「つかさぁ…。」


涙が溢れてきた私を笑いながら胸で受け止めてくれた。


「はぁ〜、焦った。今日の会見が気に入らなかったのかと思った。」
「カッコ良かったよぉ。」

「ぷっ、泣いてボロボロだそ。シャワー浴びて来いよメシ準備させっから。」
「ありがと。」


司に促されてシャワーを浴びに。

高校生の頃の司も頼りがいがあったけど、5年経って包容力が増した気がする。






いつも応援ありがとうございます♪

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明日はお休みさせていただきます。

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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

大したお話は置いてありませんが、
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