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Look at me! 2







「司、どう言うことだよ!」

「ちゃんと説明しろよ。」


教室に入るなり総二郎とあきらに詰め寄られた。


「何がだよ?」


「手ぇ繋いで登校してただろ?」
「ああ、牧野?付き合い始めたんだわ。」


前のめりのあいつらに対し、俺は少し優越感を持って答えた。


「マジかよ…。俺振られたのに。」
「俺も。」


こいつらも告白してたのかよ。
噂で告白するヤツが後を立たないって聞いたけどこいつらもとはな。


「なんで司だったんだ?」
「だよな。おまえは今まで全然女に興味なかったのに、ズルイよな。」


確かに俺の生まれ育った環境からか、女には全く興味なかった。

どいつもこいつも、俺の背負っている『道明寺』ってブランドしか見てなくて、小学生の俺にさえ擦り寄って来られたりしてたから、中学に入った頃に女を覚えたこいつらの話はすげー気持ち悪かったし、オンナに触れられるのも嫌だった。






そんな俺が、彼女に出会ったのは半年ほど前の土砂降りの雨の日。

迎えに来たリムジンが信号待ちしている時にふと目をやった公園の片隅に英徳の制服を着た彼女が座り込んでいた。



すげー優しい顔をして微笑んでいる彼女の前には3匹の子猫。
捨て猫なのか、手のひらに牛乳を少し垂らして飲ませていた。


信号が青になってリムジンは走り出したが、気になって車を降りて公園に戻って来た頃には彼女は既に行ってしまった後で、少し奥まった所に子猫がマフラーに包まれ、雨に濡れないように傘が置いてあった。


この土砂降りの中濡れて帰ったのか?


周りを見回しても彼女の姿は無かった。
リムジンを呼び寄せ、子猫とマフラーなどを車に乗せた。


公園での子猫に向けていた彼女の笑顔が忘れられずに、翌日から学校で彼女を探すことにした。
思いの外簡単に見つかり、名前とクラス、そして彼女が一部のヤツらに『高嶺の花』だと言われている事を知った。


学校で見る彼女は、あの時のイメージとは少し違ってクールな感じ。
特に誰かと群れる事もなくいつも一人で過ごしている。

昼休みは非常階段か図書館で過ごし、授業が終わったら直ぐに帰っていく。



ずっと彼女を見ているうちに何度か彼女が野郎に告白されている場面にも出くわした。

決まって「誰とも付き合う気はないから」と断っていることに安堵しながらも、俺が告白しても同じ結果かと思うと、勇気を出せずにいた。






春になり、それぞれ進級し、ずっと彼女を見つめ続けていた俺は、想いが募り告白するに至った。

フラれる事も覚悟していたが、OKの返事をもらい天にも登る気持ちだった。



「な、司。どうやって落としたんだ?」
「は?普通に告白しただけだぞ。」
「なんで司だったんだよ〜。」


なんでって、俺も知りたいぐれーだ。


「でも、お前なら誰も文句言わねーんだろうな。」

「なんだよそれ?」

「しょーもねーヤツと付き合ってたら、チャンスがあると思って告るヤツも増えるだろうけどさ、お前だったら太刀打ちできねーって思うだろ。」 



彼女が俺のことを知ってるのか?


知っててOKしてくれたのか?


俺には全く分からねーけど、


まだ付き合い始めて間もないが、彼女と一緒にいて心地いいのは確か。


「はぁ〜、俺も彼女作ろうかな。」
「俺も。」

「お前ら、マジでそんな事思ってねーだろ。」


総二郎は、千人斬りとか言って毎回相手は違うし、あきらはマダム専門だろ?


「…まぁな。羨ましいのは確かだけどな。」
「だな。」


俺だって、牧野以外とだったら付き合うとか考えて無かったよな。








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くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

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