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Look at me! 7







車で迎えにいくって言ったのに、電車で行くから大丈夫と言われた為、彼女を屋敷の最寄り駅まで迎えに行った。


改札の方をずっと見ていると、人の波に紛れて私服姿の彼女が改札を出て周りをキョロキョロとしている。


「牧野っ!」


俺の声に気付いた牧野はチュールのスカートを揺らしながら俺の方へ小走りで寄ってきた。


「ごめん、待った?」
「俺もさっき来たところだ。」
「そっか、良かった。」


朝から落ち着かなくて、30分以上も前に駅に着いてたなんて言えねーけどな。


待ち合わせってすげードキドキするもんだと初めて知った。



そして、初めて見る彼女の私服姿…。


「行こうぜ。」
「うん。」


手を差し出すと、俺の顔を見てから手を繋いだ。

牧野は無意識なんだろうけど、上目遣いで見てくるから、その度に心臓がドキリとはねる。


「ねぇ、この格好でお邪魔しても変じゃないかな?」
「変じゃねーだろ。その…可愛いし……。」


今日の牧野は、ロゴTシャツにチュールスカート、リュックにスニーカーという出で立ち。
制服姿しか見たことねーから、新鮮だし、めちゃくちゃ可愛い。


「普段はTシャツにデニムだから…。」
「俺も似たようなもんだろ?」
「でも、あたしのなんて安物だし。」 
「似合ってたらいいんだよ。」
「うっ、うん。」


駅から15分ほど歩いて屋敷に戻ってきた。
俺自身歩いて屋敷に入っていくなんて初めてかもしれないな。俺を見て守衛が一瞬びっくりしてたぐらいだからな。


「ね、ここは?」
「俺んち。」

「そ、そうなんだ……。」


牧野はそのまま押し黙って歩いていた。
エントランスに到着し、中に入ろうとすると躊躇している様子。


「あたし……」


入ろうと開けていた扉の隙間から、スルリと抜け出てきたヤツが牧野の足元に体をすり寄せた。


「シロっ、勝手に出るなっていつも言ってるだろ。」


いつも脱走しようとするシロを彼女の足元から抱き上げた。


「道明寺んちのネコ?」
「ああ。中に後2匹いるぞ。」
「へぇ〜。」

「ネコが好きって言ってたから、こいつらに会わせてやりたかったんだ。」
「可愛い。」


俺が抱いていたシロの頭を撫でた。


「中に入ろうぜ。」
「…うん。」


中に入ると、いつものようにタマ達が出迎えている。

扉が閉まったのを確認してからシロを床に下ろすと、また牧野の足元で体をすり寄せている。


「おかえりなさいませ。おや、一番気まぐれな子に気に入られたんだね。」

「俺の彼女の…」
「初めまして、牧野つくしです。あのっ、これ、少しですけど良かったら食べてください。」

「ありがとね。私はタマ。ここの使用人頭をさせてもらってるよ。」
「よろしくお願いします。」


タマは深々とお辞儀している牧野を見て、驚いた顔をしていた。


「坊ちゃん、部屋に案内してやりな。」
「…分かってるよ。牧野、こっち。」
「うん。」


牧野は俺に着いてこようとするも、足元でシロがチョロチョロして歩き辛そうだ。


「ねぇ、この子抱っこしていい?」
「ああ。」
「おいで。」


牧野が抱こうとすると、素直に身を任せて腕の中でゴロゴロと喉を鳴らしている。


「ふふっ、可愛い。」


シロはすげー気まぐれで、誰にも懐かなかったのに、初対面なのに牧野には心を許しているみたいだ。
小さい時に、公園で牛乳をもらってのを覚えてるのかもな。


俺の部屋に入ると、クロもミケも牧野に寄って行き、彼女の周りは若干カオスになっている。


「この子達の名前は?」
「クロとミケ。」

「ぷっ、みんなそのままじゃない。」
「名前ぐらいなんでもいいだろ。」

「シロ、みんな、それでいいの?」
「「「ニャッ」」」

「ふふっ、みんな気に入ってるんだね。」


ソファに座った牧野の膝の上にはシロ、そしてクロとミケはピッタリと彼女にくっつくようにしてソファを陣取っている。


俺が側に行けないじゃねーかよ。
まぁ、牧野が嬉しそうにしているからいいか。


「ぷっ、俺より牧野の方が飼い主みてーだな。」
「あたしもこんなに懐かれるの初めてだよ。」 


3匹を順番に撫でていると、それぞれ気持ち良さそうに眠りについた。


「重くねーか?」
「大丈夫。気持ち良さそうに眠ってるし、起こしたら可愛そうだから…。道明寺ってネコ好きだったんだね。」
「好きって言うか、成り行きだけどな。」


お茶やお菓子を持ってタマが部屋に入って来た。牧野の周りに陣取って眠っているネコ達を見て笑っている。


「おやまぁ、シロだけじゃなく皆んなに気に入られたんだね。」
「…はい。こんなにモテたの初めてです。」

「面白いお嬢様だね〜。」
「あたし、お嬢様なんかじゃないんです。」

「坊ちゃんとは?」
「俺が付き合ってくれって言ったんだよっ。終わったらさっさと出て行けよ。」

「はいはい。邪魔者は退散しようかねぇ。ごゆっくりしてくださいね。」
「はい。ありがとうございます。」 


もう少し牧野と話したそうだったが、タマは部屋から出て行った。





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プロフィール

くるみぼたん

Author:くるみぼたん
花男の二次小説にハマり、思い浮かんだ妄想を書いてみることにしました。
ホンワカと温まるハッピーエンドのお話をお届けできれば…と思ってます^ ^

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